「制作のみ」に絞り込む勇気。競合と戦わないためのスケール戦略
――まずは、事業内容と急成長の秘訣を教えてください。
高取 彪芽(以下、高取): 動画制作の受託業をメインに展開しています。多くの同業他社がYouTube運用やマーケティングまで手を広げる中で、うちはあえて「制作だけ」に絞りました。これが最大のポイントです,。
――あえて領域を絞ることで、どのようなメリットがあったのでしょうか?
高取: 領域を限定することで、採用コストと教育コストを劇的に下げることができました,。さらに、「月間何千本も作っている制作専門の会社」という明確なポジションを築けたため、優秀なマーケターたちが敵ではなく「仕事を振ってくれる味方」になったんです,。彼らの「手足」として機能することで、営業せずとも案件が舞い込む仕組みを作りました。
25歳での事業売却。お金以上に求めた「常人の200倍しんどい」成長環境
――溝口勇児氏の会社に事業売却をされたとのことですが、その経緯は?
高取: もともと1年半後の売却を想定していましたが、「売ってから成長した方が早い」と即決しました,。正直、今の環境は外から見るより200倍しんどいです(笑)。自分の今の能力値を常に超えるアウトプットを求められますが、その「成長痛」こそが幸せなんです,。
――20代でそれほどまでに「成長」にこだわる理由はどこにあるのですか?
高取: 30代までは「成長一点突破」でいたい。株式を渡してグループにジョインすることも、一種の自己投資だと思っています。徹底した数字管理など、今までとは全く別ゲームの脳みそを使う環境に身を置くことで、自分の解像度を上げ続けたいんです。
「マッチングアプリは最高のセールス教材」? 異色の思考法
――若いうちにやっておいて良かったことはありますか?
高取: 意外に思われるかもしれませんが、大学生の頃にやり込んだ「マッチングアプリ」ですね。自分とは全く違う価値観を持つ相手とどう仲良くなるか、どう先回りして思考を読むか。これはクライアントワークにおけるセールスやマーケティングの極意に直結しています。
――これから起業を目指す若者へメッセージをお願いします。
高取: とにかく「環境」を変えてください。自分一人でフィードバックをしても質が低い,。お金を払ってでも、物理的に移動してでも、質の高いフィードバックをくれる強者の隣に行くこと。理解不能なアドバイスでも愚直に実行し、報告を徹底する。これが最速で結果を出す唯一の道です。
【編集後記】
「迫氏の徒歩1歩(隣の部屋)に住む」という徹底した環境構築から始まった高取氏の快進撃。彼が語る「やらないことを決める戦略」と「強者の手足になるポジショニング」は、レッドオーシャンと言われる受託業界で勝ち抜くための、極めて冷徹で合理的な生存戦略と言えるでしょう。
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