異色のキャリアと「どん底」からの再起
営業の才能に目覚めた学生時代と「6,000万円の借金」
私はもともと愛知学院大学という私立の体育会系の出身です 。大学では陸上やサッカーに打ち込んでいたんですけど、2年生のときにWi-Fiを販売する営業の仕事を始めたのが大きな転機でした 。そこでNTTの業務委託先でトップの成績を出して、「営業が自分の天職だ」と確信したんですよね 。
そのままインターン先に新卒で入社して、23歳のときには光回線の獲得数で歴代最高記録を塗り替えました 。ただ、そこから独立したあとは決して順風満帆じゃなかったんです。組織マネジメントの未熟さと判断ミスが重なり、友人詐欺で26歳のときに6,000万円もの借金を背負いました 。それを2年で必死に返して、ようやく身軽になった28歳のときに今の事業の土台となる再エネの世界に飛び込んだんです 。
「世界で仕事をする」という目標と創業背景
借金を背負っていた時期もありましたが、もともと「世界で仕事をする」という明確な目標があったんですよね 。そのためには自分の会社を立ち上げて、圧倒的に有名な存在にしないといけない 。
ちょうどリフォーム業界の規制が厳しくなった時期と、再生可能エネルギー(再エネ)への国策支援が重なったタイミングでした 。「国策に乗ることが最短距離」という確信を持って再エネ事業に舵を切ってから3年、今の爆発的な成長に繋がっています 。
3年で業界4位、CAGR 600%を叩き出した「勝てる仕組み」
本社には「精鋭」だけを置く、バルセロナ式の組織戦略
直近の財務情報で、1年で売上が急拡大しているように見えるかもしれませんが、実はもともとそれくらいのポテンシャルはあったんです。
うちはグループ内に子会社が何社かあって、サッカーのバルセロナのように「2部で育成し、成果を出した人材だけが1部=本社に上がる」仕組みを作っています 。つまり、本社は常に少数精鋭のプロ集団なんです 。この構造があったからこそ、一気に売上を伸ばす準備を可能にしました 。
「金融 × 再エネ × 営業」の独自モデル
うちの強みは、単なる販売会社ではない点にあります 。私が持っている金融の知見を活かして、プロジェクトファイナンスの設計やSPCスキームの構築を自社で行っています 。
「金融 × 再エネ」に、現場の営業力を融合させる 。開発から売却までを一気通貫で手がけるこのモデルがあるからこそ、丸紅へのノンFIT太陽光発電所の売却や、オープンハウスグループとの提携といった大手企業との取引が実現できているんです 。結果として、創業わずか3年で業界4位というポジションを確立できました 。
自治体と創る「ゼロカーボンシティ」への挑戦
負担ゼロで地域を守るCSR活動
今、私たちが特に注力しているのが自治体との官民連携モデルです 。2025年時点で6割以上の自治体が「ゼロカーボンシティ宣言」をしていますが、具体的な実行策には課題を抱えています 。
そこで私たちは、J-クレジット制度を活用して、自治体の財政負担0円で避難所にソーラーパネルや蓄電池を導入する提案をしています 。例えば千葉県木更津市の中郷小学校では、2026年8月の完工に向けて導入が進んでいます 。
災害に強いまちづくりを加速させる
能登半島地震では、停電が発生するなかで太陽光と蓄電池を備えていた施設が早急な災害対応を可能にしました 。私たちは自社のCSR活動の一環として、この「脱炭素」と「防災機能強化(BCP)」を同時に実現するモデルを全国に広げていきたいと考えています 。
求めるのは「ビジネスアスリート」。5年以内の上場と世界へ
ほぼ全員が体育会系。なぜ「やり抜く力」が必須なのか
採用基準で一番大事にしているのは、ずばり「自分の限界に向き合い続けた経験」です 。当社のメンバーはほぼ全員が体育会系です 。
ビジネススキルは後からいくらでも身につきますが、逆境でやり抜く力は簡単には手に入りません 。私たちは自分たちを「ビジネスアスリート」と定義しています 。極限までやり抜く根性があるかどうか、そこを最重視しています。
世界を股にかける「GXスタートアップ」としての展望
今後は5年以内の上場を目指していますが、それは株主・従業員・顧客すべてが利益を得る「四方良し」を実現するためのステップです 。すでにインドでの展開やシンガポールでの金融スキーム研究も本格化しています 。
日本は今後20年で100GW以上の再エネ導入が必要とされています 。そのインフラと蓄電の仕組みを内製化し、世界に展開する 。Fit Founderは「世界を照らすGXスタートアップ」として、これからも攻め続けていきます 。
編集後記
八賀社長のお話を伺って、改めてその「実行力」の凄まじさに圧倒されました。単なる利益追求だけでなく、自治体の負担をゼロにしながら防災拠点を強化するという官民連携モデルは、ビジネスと社会貢献がこれほど高い次元で両立できるのかという驚きがありました。
特に避難所の電源確保が全国的な課題となっているなかで、木更津市のような具体的事例を次々と作られているスピード感こそが、Fit Founderの強みである「ビジネスアスリート」そのものなのだと感じます。
「逆境こそが自分を強くする」という八賀社長の言葉は、就活や将来に不安を感じる私たち学生にとって、何よりの勇気になります。早稲田の近くで私たちの活動を見守ってくださっている八賀社長。その背中を追いかけ、私もまずは目の前の課題に対してアスリートのように向き合っていきたいと思いました。