グループで物流を支える会社
創業64年、物流の世界でグループ会社を展開
私たち株式会社ジャロックは、創業から64年になるロジスティクス、いわゆる物流の会社です。創業以来、倉庫や工場向けの保管棚、荷役・搬送機器などの物流現場を支える製品や仕組みを作ってきました。
実は今回、最初にお声がけをいただいたのは、私たちのグループ会社が運営している物流マッチングサービス「物流SOS」でした。私たちは、本体であるジャロック以外にもグループ会社を持っていまして、「物流SOS」もそのひとつになります。グループ会社はそれぞれ「物流という1つのテーマに向き合う中での得意分野」を持っているのですが、今回はその大きなテーマ「物流」についてお話するためにも、本体である「ジャロックからお話する」流れとなりました。
変化の時代をどう生きるか
世界の頂点にいた日本
私は、今年で還暦を迎えます。学生時代から数えると、もう40年ほど経ちますが、当時の日本は、まさに「金融立国」という言葉がぴったりの時代で、世界の時価総額ランキングの1位から30位までのほとんどを日本の企業が占めていました。現在の学生の皆さんからすれば、おそらく「信じられないような話」かもしれませんね。あの頃の日本は、「勢いがあって、ものすごく夢があった時代」でした。銀行も商社もメーカーも、世界中どこへ行っても「日本の企業」という名前で通用していましたし、これから先もずっとこの調子が続いていくのだろうと、当時の多くの人が思っていたはずです。
40年後、円が対ドルで160円台まで落ち込む時代になるとは、誰一人として想像していなかったでしょう。「世界の中での立ち位置がこれほど大きく変わってしまう」こと自体、当時の感覚では、到底考えられなかったはずです。だからこそ、今の状況だけを見て「これがずっと続く」と思い込んでしまうのは、「実はとても危ういことなのではないか」と感じています。
デジタル世界もAIもなかった時代
もちろん、当時は今でいうデジタルの世界もなかったですし、当然AIという言葉もありませんでした。映画の中にはあったかもしれませんが、リアルではとても想像できませんでした。そもそも、パソコンすら一般家庭に普及していなかった時代から、「スマートフォンが一人一台になり、さらにAIが日常の意思決定にまで関わってくる時代になる」とも、誰も予測できなかったと思います。
実際に私が感じた時代の変化の経験も踏まえると、学生のみなさんには、「40年後」とまでは言わなくても、10年後、20年後、30年後の将来を見据えたうえで、「何をしておくべきか」、「どこに飛び込むのがよいのか」を考えられる学生生活を送ってもらいたいと思っています。「今見えている景色だけを判断材料にする」のではなく、これから先の変化まで含めて自分の進路を考えてもらえれば、きっと違った選択肢が見えてくるはずです。
加速する変化の中で、自分の生き方をイメージする
2年前とはまったく違うAI
今の時代は特に加速度的に変化していて、そのスピードも、ものすごく急ピッチになっています。2年前のAIと現在のAIとでは、「全く違う」という印象すらありますよね。ほんの少し前まで「まだまだ発展途上」と言われていた技術が、「あっという間に実用レベルまで進化して」しまうスピード感は、私たちが学生だった頃には考えられませんでした。
これから先、どのような形で時代が続いていくのかは、おそらく、「誰にも正確にはわからない」でしょう。だからこそ、いろいろなものを見たり、経験したり、あるいは想像したりしながら、自分自身の生き方をイメージしてもらえれば良いと思います。変化を恐れるのではなく、変化そのものを楽しむくらいの気持ちで向き合えば、おのずと道は開けていくでしょう。
物流がなければ生きていけない
さて、人間が生きるうえで、「欲しいものがぱっと目の前に浮かんでくる」ことは、今の現実世界では絶対にありえません。当たり前かもしれませんが、「必要なものは誰かに届けてもらわなければならない」ですよね。仮に、「デジタルの世界がどれだけ進化して、AIがあらゆる業務を代わりに行なってくれるようになった」としても、「実際にモノを動かし、必要な場所に届ける」という行為は、現実世界でしか成立し得ません。
言い換えると、「ロジスティクス」という分野がなければ、「人間の生活はありえない」でしょう。食べるもの、着るもの、使うもの、その全てが「どこかから運ばれてきて、初めて私たちの手元に届く」ものです。そう考えれば、この分野は「とても面白い」のではないかと思います。私たちが「物流」という現場に長く関わってきた中で、最も実感していることでもあります。
正社員の約35%が外国人
弊社は、事業内容だけでなく、経営に関しても「他社があまり行わないやり方」を目指してきました。私たちは「ブルーオーシャン経営(新規市場を開拓して成長を目指す経営手法)」と呼んでいますが、その1つの結果が、正社員の約35%を占める「外国人社員」の存在でしょう。現在は、8カ国のメンバーが、営業や総務、経理、設計デザインなど、多岐にわたる分野で活躍しています。
「国籍や文化の違うメンバーが同じ現場で力を合わせている」という環境は、実際に「珍しい部類」に入るでしょうし、その分、「得られる視点や発想の幅も広い」とも感じています。もちろん、それは「実力のある人にきちんと活躍してもらう」という考え方を大事にしてきた結果だと自負しています。
入社前に実務を経験
外国人社員の多くは、入社が決まった段階から、アルバイトのような形で実務経験を積んでいます。「実際に現場に入って仕事を覚えていく」スタイルが定着しているため、国内の学生さんに対しても、同じように「インターン」という形での受け入れを行なっています。単に「会社見学をしてもらう」よりも、「実務に近い経験を積んでもらえる場」を用意できればと考えていますので、就職活動中の方やインターン先を探している方には、「選択肢のひとつとして考えていただきたいな」と思います。
新たなステージへ、本社移転のお知らせ
10月末で新オフィスへ
現在は中野に6階建ての自社ビルを構えていますが、今年の10月末をもって本社の移転が決まっています。今後は、赤坂にある「アーク森ビル」が本社所在地となりますので、そちらも合わせて知っていただけたらと思います。
「長年拠点としてきた場所を離れる」ことは、私たちにとっても「ひとつの大きな節目」となりますが、新しいオフィスでも、これまでと変わらず、「物流という現場に向き合う姿勢を大切にしていきたい」と思っています。
編集後記
斉藤さんのお話からは、変化のスピードが速い現在だからこそ、「目先だけでなく10年、20年先を見据えて動くことの大切さ」を感じました。ものを「欲しい」と思った瞬間に届くのは、「ロジスティクスという仕組みがあるからこそ」であるという視点は、私自身も就職活動を考えるうえで、とても新鮮でした。「8カ国のメンバーが活躍する環境」や「実務経験を積めるインターンの機会」があることも、これから働き方を考える学生にとって、参考になるお話でした。「今年10月に本社が赤坂へ移転する」というお話もありましたが、次のステージに進むジャロックさんの今後の展開にも注目していきたいです。貴重なお話をありがとうございます。