東京都大田区で株式会社nanimonoの代表取締役社長を務めている内山雄太です。ランディングページ(LP)やホームページの制作を軸に、企業の「集客」と「採用」を支援する仕事をしています。
バンドに明け暮れた高校時代
学生時代の部活動は、中学・高校と野球部やハンドボール部などいろいろな種目を転々とするも、正直そこまで熱中していたわけではありませんでした。高校ではハンドボール部へ入部するも、途中から幽霊部員となってしまっていました。
きっかけは音楽活動でした。バンドを組んでからそちらに熱が入りすぎて、部活は自然とフェードアウトしていきました。学生時代に熱中したことといえば、本当に音楽くらいだったと思います。
サークル三昧で過ごした大学生活
大学でも高校から続けていた音楽系のサークルに入り、絵に描いたようなだらしない大学生活を送りました。バイトをしながらサークルで音楽をやる日々を続けるうちに、やんちゃな先輩とも仲良くなり、大学2年ごろからは授業もサボりがちになりました。皮肉なことに、いちばん大学に通っていたのは卒業単位を取り切るための4年生のときでした。留年せずストレートで卒業はできましたが、就職活動もいわゆる「意識高い」学生がやるようなインターンや学生団体の活動に打ち込んだ経験はなく、遊びに全力を注いだ4年間だったと振り返っています。
大手ではなく「無形商材」を選んだ就活の軸
新卒で入社したのは都内の広告代理店です。就職活動を始めた当初は、これといった立派な軸があったわけではありませんでした。大手企業を受けてみると、学歴が高かったり留学経験があったりとスペックの高い学生ばかりで、自分にはこの土俵は厳しいのではないかと感じるようになりました。
もともと音楽に携わっていたこともあり、自己実現欲や自己顕示欲が人一倍強かった私は、途中から「会社の看板を背負って頑張るより、市場に出たときに自分の力で稼げる場所がよい」という軸に切り替えました。有形商材だとどこまでいっても物を動かさなければならず、それがどうもしっくりきません。自分の頭やスキルで稼げる人間になりたいという思いから、無形商材を扱う会社を軸に就職活動をおこないました。
ブログのアフィリエイトから始まった副業生活
起業に至った明確なきっかけと呼べるものは、実はあまりありません。もともと好奇心が旺盛で、プログラミングを勉強してみたり、YouTubeに動画を上げてみたり、ブログでアフィリエイトをやってみたりと、いろいろなことをやっては辞めるのをくり返していました。
その中でも新卒1年目の秋ごろに始めたブログのアフィリエイトが少しだけ稼げるようになります。ただ本業もあり、誰かにお尻を叩かれるわけでもないので、自分を律して淡々と記事を書き続けることができず、長くは続きませんでした。
そこで「期限があるもの」に挑戦しようと、ブログの実績を引っさげてウェブライターの仕事を始めます。本業で身につけていたデザインのディレクションや広告の企画まわりのスキルを掛け合わせ、少しずつ仕事の幅を広げていきました。あくまで最大瞬間風速ですが、本業の給料を超える月が急に出てきたことをきっかけに、「これは一度挑戦してみてもよいのではないか」と考えるようになったのです。フリーランスとして本格的に活動を始め、個人事業主として半年ほど動いたのち、勢いのまま法人化しました。
たまたま引き合いが多かった「LP制作」が事業の軸に
ライターの仕事は文字単価での契約が中心で、よほどの凄腕でない限り、本数をこなさなければ食べていくのは難しいものです。そこで並行して、本業のウェブや紙媒体で培った広告物の企画から製作までの経験を活かし、できることを一通りラインナップとして掲げてみました。
その中で、たまたまニーズが多かったのがランディングページ(LP)の制作でした。法人化してからは、売上のおよそ6〜7割をLP制作が占めるようになりました。現在はホームページ制作やチラシ、広告運用など幅広く手がけていますが、事業の基軸になっているのは今もLP制作です。
全体を逆算して設計することが強み
強みと呼べる部分は、単発の制作だけでなく、マーケティング全体から逆算して設計することにあると考えています。どのような予算感で、どの媒体を使うべきかといった全体設計から、企画から運用までを一貫して手がけます。LPを作るだけでは人は集まらないため、広告運用などの入り口づくりまでセットで設計するようにしています。
できることの幅が広いことも特徴のひとつです。たとえばチラシを配布し、掲載したQRコードからLPに誘導するといったオンラインとオフラインを連動させた企画も可能です。入り口から出口まで作るだけではなく、全体設計を踏まえたうえで、まるごと対応できる点が強みだと考えています。
なお、最近は集客支援に加えて採用支援にも力を入れ始めています。もともと採用に関する知識は持っていたところ、集客支援で一緒に仕事をしていたお客さまから採用の相談を受けたのがきっかけです。やってみるとうまくいき、「人を集めて動かす」という意味では集客も採用も本質的にやっていることは変わらないと気づき、集客のノウハウを採用マーケティングに転用する形で、今後さらに力を入れていきたいと考えている領域です。
「何者か」になりたい人を後押ししたい
社会貢献や大きな未来を描くような壮大な目標を掲げているわけではありません。ただ、仕事をくださるクライアントさまはもちろん、一緒に働いてくれているデザイナーやエンジニア、動画編集者など、多くの人の協力があって今の会社が成り立っています。だからこそ、自社とクライアント、そして関わってくれるスタッフの三方が「よかった」と思える関係を目指しています。
社名にも込めている通り、私自身「何者かになりたい」という思いや焦りのようなものをずっと抱えてきました。フリーランスでデザインをしている方や、会社を立ち上げて頑張っている方など、「何者か」になろうとしている途中の方はきっと多いはずです。そうした方たちが、この会社を通じて何かを実現できるように、後押しができたらうれしいと思っています。
学生へのアドバイスは「興味があるなら、まずやってみる」
これはあくまで自分の体験に基づく話ですが、興味があることがあっても、実際には行動に移さない方が多いように感じています。負債をしてまで挑戦するようなリスクの高いことは踏みとどまったほうがよいと思いますが、そうでない限り、そこまで大きなリスクを伴うことは多くありません。興味があることにはどんどん挑戦してみて、数年後にうまくいかなかったとしても、それはそれでよい思い出になるはずです。
大学生活は自由で、「人生の夏休み」と呼ばれたりもします。そこで経験した失敗や挑戦は、あとになって点と点がつながるようにつながっていくものだと実感しています。実際、最近も興味のあることに手を出して点を増やしていく中で、過去の経験がふとした瞬間に生きていると感じることがよくあります。学生のみなさんにも、残り少ない学生生活の中で、自分のやりたいことを見つけて挑戦してほしいと思います。
編集後記
今回のインタビューを通して、内山さんの「大手ではなく、自分の力で稼げる場所を選ぶ」という一貫した姿勢が印象的でした。学生時代は音楽やサークルに全力を注ぎ、いわゆる「意識高い」学生ではなかったという内山さんが、副業から法人化までたどり着いた道のりには、遠回りに見えて実は一本の線でつながっているものを感じます。就職活動の軸に迷っている学生にとって、興味のあることに素直に動いてみることの大切さを教えてくれるお話でした。