新卒で気づいた「将来が見えすぎる」ことへの違和感
上限のない環境を求めて起業
新卒で会社に入社したんですが、そこで感じたのは、先輩方を見ていると5年後や10年後、15年後にどんな給与でどんな業務をしているのか、結構イメージしやすいということでした。それが、私としてはあまり好きではなかったんですよね。
未来はどうなるか分からないが、上限がない環境の方が好きでした。青天井で、未来がどうなるか分からない環境の方がよかったんですよね。それで「事業をやるしかないよね」という結論になりました。
上京からのアルバイト時代
見たことのない景色を求めて東京へ
地元は名古屋なんですが、まだ見たことのない景色を見たいという思いがありました。そこで、大阪か東京かで迷ったものの、大阪は名古屋から近くてよく行っていたので、とりあえず東京に行ってみようということで上京しました。そこから一年くらいは、六本木や西麻布でアルバイトをしていましたね。フリーターでした。
さまざまな経営者との出会いが転機に
アルバイトをしているなかで、多くの経営者の方とお会いする機会があったんですよね。そこで、事業の話を聞いて「ちょっと手伝ってあげる」という流れになったので、やってみようと思うようになりました。
それに当時は夜の仕事が中心で、太陽に当たれない生活が続いていたんですよね。そろそろ太陽に当たりたいという気持ちも強かったので、いい機会だと思って事業をやってみることにしました。
いろいろ教えてもらいながら立ち上げをスタートしたので、やり方やノウハウの部分は教えていただきましたね。資金も多少支援をいただきながら、何とかミニマムサイズでのスタートになりました。
スポットに特化した人材サービス
一日単位で企業の人手不足を解決
当社では、スポットに特化した人材サービスを展開しています。1日単位で人手不足の企業さまに対して、その課題を解決するお仕事です。具体的には、派遣・請負といった契約形態で人員のご提供や、業務の請負をおこなっています。
また、最近は「こあくる」というアプリもリリースしました。スポットで働きたい求職者さまと、スポットで人材を求める企業さまをつなげるアプリの運営・開発も担っています。
時給1,800円以上の隙間バイトアプリ「こあくる」
「こあくる」は、7月にリリースしたばかりのアプリです。タイミーさんやシェアフルさんといった競合の強い会社さんがいるなかで、求職者さま側には「時給1,800円以上のお仕事しか載せていない」というのを打ち出しているのが特徴です。
企業さま側も、時給1,800円以上で人材を募集するとなると、ある程度のスキルや経験を求める仕事をスポットで依頼する形になります。そこで、少しハイクラスな隙間バイトのアプリになっていますね。
集客には広告費をかけておらず、Threads・Instagram・TikTokなど、基本的にSNSを使っています。それからスキルや経験が必要なアプリなので、英会話塾のフロントなどに、案内物を置かせてもらうといったこともしていますね。
経営者としての苦労
教えてくれる人がいない環境
創業から今まで、苦労してきたことはたくさんありますが、一番は教えてもらえる人が近くにいない環境だったことですね。社長という立場があるので、誰かに指導されるわけでも、何かを教えていただけるわけでもありません。
これまで学校でも部活でも、新卒で入社した会社でも、すべて教えてもらってきた立場でした。そこから自分から学んで、自分でそれを体現しなければならないところは、一番苦労したポイントです。
最近は、人に会ったり行動したりすることが重要なんだと、少しずつ分かり始めてきています。情報をキャッチする機会や、勉強する機会があれば行動してみるといったようなマインドセットになってきました。
今後のビジョン
2035年までに年商100億円を目指す
直近は、2035年までに年商100億円の突破をビジョンとして、会社を運営しています。現状は20億円くらいで推移しているんですが、あまり労働集約的に人を増やして、売上を上げていくようなマーケットではないこともあり、アプリの運営を始めました。
アプリ運営でプラットフォーム側に立つことで、これからマーケティング・営業を頑張っていけば、5年以内くらいには100億円に届くかなといった状況です。現在は社員・アルバイトを含めて、64名ほどの体制でやっていますね。
将来的には島をつくりたい
長期的なビジョンとしては、いつか島をつくりたいと思っています。かなり大きな話ではあるんですが、夢は何でも語っていいと思っているんですよね。
もちろん、今すぐにつくるという話ではありません。まずは、2035年までに年商100億円以上という直近のビジョンがあるので、今はそこを追いかけることに集中しています。その目標を一つひとつ実現した先に、いつか夢を叶えたいと思っています。
学生へのメッセージ
たくさん遊ぶように伝えたい
ビジョン図鑑を見ている学生のみなさんには、「いっぱい遊んでください」と伝えたいですね。いろいろな経験をした方がいいと思いますし、いろいろな人と話した方がいいと思っています。
当社の社内を見ていても、さまざまな経験をして、たくさんの人と話している人の方が、マネジメント能力もコミュニケーション能力も高いと感じています。遊びを通じた経験が将来に役立つと思うので、学生の間は遊びまくった方がいいと思いますね。
編集後記
株式会社ゆとみの冨永伸一さんにお話をうかがいました。青天井の未来を求めて起業し、道を切り拓いてきた人の熱量を感じました。特に印象的だったのは、「教えてくれる人がいない環境が一番の苦労だった」という言葉です。
経営者としての孤独と向き合いながら、行動することの大切さに気付いたプロセスに、学生としても学ぶところが多いインタビューでした。年商100億円、そしていつか島をつくるという壮大なビジョンの実現を、これからも応援しています。