自由奔放な学生時代から「経営」の道へ
野球一筋からの反動と、海外で出会った「経営者の視点」
高校時代まではずっと野球に打ち込んでいたんですけど、大学1年生のときはその厳しい制約から解放された反動で、とにかく遊び倒しましたね。転機は大学3年生のとき。就職活動のタイミングで、あえて海外へ長期旅行に行くことに決めたんです。半年から10ヶ月くらい、目的もなくブラブラしていました。
その旅の途中で、たまたま中小企業の経営者の方々が書いているブログを読み漁る機会があったんです。それがすごく面白くて。「経営者って面白そうだな」と直感的に思って、帰国後にそのブログの主である経営者に直接会いに行ったのが、キャリアのスタートでした。
インターン1期生として過ごした濃密な時間
父親も会社を経営していて、小さい頃から「将来は起業しなさい」と言われて育った背景もあります。だから、帰国後は一般的な就活もしつつ、アンリミットのグループ会社であるキャリアナビゲーションにインターン1期生として入ったんです。
大学4年生の1年間は、アルバイトもせずにひたすらインターンに時間を投下しました。その後、一度は人事系のコンサルティング会社で1年半ほど修行を積んだんですが、やっぱり自分にはここだと思って、再び戻ってきたという経緯があります。
顧客に誠実であるための「異常なほどの品質」へのこだわり
契約ルールを超えて「勝てる営業」をサポートする
僕らが大事にしているのは、とにかく「競合が追随できないほどサービス品質を上げること」なんです。人材業界に特化した営業支援をやっているんですけど、この領域って参入障壁が低い分、品質で圧倒的な差をつけるのが一番重要だと思っています。
例えば、通常の営業代行だと「商談を設定したら課金」というルールが一般的ですよね。でも弊社の場合、もし商談の条件が合わなかったり内容が悪かったりしたら、契約ルールになくても営業の中身を改善させますし、なんなら請求対象から取り下げることもあります。無理にお金を取りに行くのではなく、ちゃんと顧客のメリットになることに対してだけ対価をいただく。そうすることで「誠実なパートナー」として信頼を勝ち取ってきました。
広告費ゼロ。紹介だけで事業が拡大する再現性
実は、弊社のクライアント開拓コストって、年間でほぼゼロなんです。本気で運営を始めて4〜5年経ちますが、ほとんどが既存のお客様からのご紹介。これって、提供しているサービスの品質が高いからこそ実現できている状態なんですよね。
品質を維持するために、業務は基本的にすべて内製化しています。正社員比率は約90%で、ほぼ100%出社。顔を合わせて、徹底的に基準を高め合っています。このやり方は今の規模を2〜3倍にするうえでも、十分な再現性があると感じています。
「家族に近い」組織で、一人ひとりの市場価値を最大化する
インターン生でも月収100万円。圧倒的な実力主義
今、メンバーは正社員が約20名、インターンなどを含めると全体で30名ほどの組織です。弊社はインターン生と社員を区別しない文化があって、実力があればどんどん役職を任せます。
過去には、週80時間ほどの稼働で月収100万円を稼いだインターン生もいましたし、入社半年でマネージャークラスに昇格する学生もいます。中には、マネージャーとして率いていたチームを分社化して、今はビジネスパートナーとして独立している卒業生もいるんですよ。
基準を上げ、「当たり前のこと」をプロとしてやり抜く
メンバーに伝えているのは、とにかく「仕事に対する価値基準を上げること」です。相手がなぜその依頼をしたのか、本質的な目的を考える。そして「当たり前のことを当たり前にやる」こと。
遅刻をしない、事前準備を徹底する。これって学生生活では当たり前でも、仕事の現場でプロとして100%やり切れる人は意外と少ないんです。プロ野球選手が最高のパフォーマンスのために準備をするのと同じで、会社員もプロとして相手にサービスを提供するスタンスを持っていないと、成果を出し続けるのは難しいですから。
2030年に向けて。多角化する事業と「引退」までの設計図
5〜10億規模の事業を10個作る。ホールディングス化への挑戦
最初は事業を安定させることに必死でしたが、最近はフェーズが変わってきました。今の事業で得た収益を再投資して、次々と新規事業を立ち上げ、すべてを分社化してホールディングス化していく構想です。
理想は、5億から10億くらいの事業が10個ある状態。年商50億から100億規模のグループを作りたいですね。それぞれの会社で出口戦略を立てて、働いてくれているメンバーがしっかり報われる環境を構築したい。世の中全体を変えたいという大それた野心はありませんが、関わってくれる人たちが「一緒に仕事をして良かった」と思える、家族に近い温かい会社でありたいと思っています。
逆算して「生き抜く力」を身につけてほしい
今の大学生に伝えたいのは、とにかく「逆算してキャリアを考えてほしい」ということです。これからの日本は、税金も増えるし家の価値も下がる。海外旅行に行くのだって、今の1.5倍のコストがかかる時代が来るかもしれません。
親世代の言うことを鵜呑みにするのではなく、未来を予測して、自分にはいくらの所得が必要で、それをどう稼ぐのかを設計することが大事です。新卒で大手に入るのも選択肢ですが、それが唯一の正解じゃない。
学生のうちに起業やスモールビジネスに挑戦するのは、リスクがゼロですし、本当におすすめです。自分でお金を稼ぐ楽しさや、学校では出会えない人との繋がりを経験しておくことは、将来どんな道に進むにしても必ず武器になりますから。
編集後記
内田社長の「当たり前のことを当たり前にやる」という言葉が、今の自分に深く刺さりました。大学生活ではつい自分を甘やかしてしまいがちですが、仕事の現場ではそれが「プロとしてのスタンス」に直結することを学びました。
特に印象的だったのは、2030年を見据えた具体的な数字の逆算です。ただ「起業したい」ではなく、将来の日本経済や自分のライフスタイルから必要な収入を弾き出し、そのために今何をすべきかを考える。この圧倒的な「現実感」と「逆算思考」こそが、ビジネスで成果を出すための鍵なのだと実感しました。未経験の私ですが、まずは目の前の課題に対して「なぜこの依頼があるのか」という本質を考えることから始めていこうと思います。