インタビュー

「くびれは膣でできる」と教わった日、生徒3人の私は世界に行くと決めた

「くびれは膣でできる」と教わった日、生徒3人の私は世界に行くと決めた
PROFILE
株式会社YumiCoreBody 代表
村田 友美子

何も持っていなかった二十代

遊びに熱中した大学時代

大学の頃は遊びに熱中していたので、特に頑張ったことや熱中していたことは何もないんですよね。将来起業したいというビジョンも、当時はまったく持っていなかったです。短大卒で、学歴らしい学歴もなくて。情報系の学科だったのですが、学校にもほとんど行っていなかったし、勉強もしていなかったので、得意なことも本当になくて。

卒業してからは、親のつてで輸入車の会社に就職しました。ベンツなどを扱っている会社で、受付や営業をしていたんですけど、あまり思い入れもないまま3年で辞めています。

眉毛にあったビジネスチャンス

何もない自分がどうやって稼ごうかなと考えたときに、唯一得意だと思えたのがコミニュケーション能力でした。そんなときに知ったのが、アートメイクです。

FDA認可の色素を使うと眉毛をすごく自然な茶色に仕上げられると聞いて、ここにビジネスチャンスがあるなと思ったんですよね。それでドイツやアメリカに行ってアートメイクを学んで、24歳くらいのときからサロンを始めました。

消せない仕事の責任

つらかったのは、責任の重さです。アートメイクは消えないので、夜眠れなくなるくらいプレッシャーを感じる仕事でした。それでも数年間は続けたんです。人を変えるのが好きで、喜んでもらえるのは楽しかったので。28歳で結婚してからは働かなくてもよくなったので、既存のお客様を見る程度に落ち着きました。

自宅の一室から始まったYUMICORE

きっかけは友達のレッスン

子育てをしているときに、たまたま近くのマンションで友達がコアトレーニングのレッスンをしていて、そのレッスンを受ける機会があったんです。私は美に対してすごく疎くて、ヨガもジムも行ったことがなかったですし、スポーツもまったくしない、運動しない人間でした。

そこで40歳を超えた人たちがすごく動けるのを見たときに、自分が全然動けなくて危機感を覚えたんですよね。そこから友達のところに通うようになって、初めて運動を始めました。

自分でやると決めた日

事情があってそのレッスンに通えなくなり、他にも通えなくなった友達がいたので、友達に「ゆみちゃんが先生やってよ」と言われて。かなり通い詰めていたのでレッスンの中身も憶えていたし、当時住んでいた家のリビングが広かったので、じゃあやってみようかなと。そこから始まっている感じです。

資格も何もなくて、ただの生徒だったのに、私がトレーナーをやるねと。でもだんだん生徒が増えてきて、これじゃまずいと思い、土日だけ講座を受けに行って、教えるみたいな状態でした。筋肉のことを最初は一つも知らなかったので、すごく勉強になりましたね。

講師を家庭教師に引き抜く

覚えている知識で教えていると、これはどうしてなんだろうという疑問がどんどん出てくるんですよね。土日に受けていた講座の整体の先生がすごく優秀だったので、その人を引き抜いて、うちに家庭教師として来てもらいました。なんでこういう風にできないのか、自分が思った疑問をぜんぶ解決してもらう時間をつくって。

そしてトレーナーを続けているうちに、また来週来るね、友達を連れてきていい?と、だんだん人が増えていって、結果、一年くらい経ったら100人くらいになっていました。宣伝は、何もしていないんですよ。

ボールで整体を再現

もっと勉強しなきゃいけないと思って、ピラティスの資格も取りに行きました。それでも解決しない疑問があって先生に聞いたら、「可動域の問題だよ」と。整体をすると可動域が広がってできるようになるし、痛みもなくなる。整体ってすごいなと思って、整体の技術も学ばせてもらいました。

ただ、整体って一人にしかできないじゃないですか。私はグループで見ているので、どうしようと考えたときに、先生が手を入れているところにボールを当てればいいんだと気づいたんです。先生が腰をこうやってほぐしていく動きを、ボールを当てることで再現していく。

そうしたら体が柔軟になって動ける人が増えていって、これはすごいなと。最初はトレーニングしかしていなかったところに、ほぐしを入れました。ほぐして、ストレッチして、トレーニングする。その順番は、自分で勝手につくったものなんですよね。そこからボールもつくって。

お客様はいっぱい来るのにメソッドができていなかったので、体の動かし方のセンスがあって、バイタリティのある子をピックアップして声をかけて、メソッドをつくりながらその子たちに教えていました。いまは、その子たちがトップのトレーナーになっています。

「くびれ=膣」に賭けた理由

兄二人へのコンプレックス

小さい頃から、兄が2人いて、2人ともすごく優秀だったんですよ。芸術も勉強もできるみたいな。私は何もなくて、それがコンプレックスで。なんでこの人はこんなにこれができるんだろうと常に考えていましたし、周りの友達に対しても、なんでこの人はこんなにモテるんだろう、なんでこんなに優秀で面白いんだろうと。深掘りして研究する癖が、10歳になる前からあったと思います。

17歳くらいからは、いろんな経営者に会うなかで、みんなに共通する芯みたいなものは何なんだろうとずっと分析していました。「なんでだろう」と「こういうことなのか」を探し続けるような思考でした。だから、この人はこれをすれば買うだろうな、これにはお金を払わないだろうな、というアンテナは昔からすごく持っているんですよね。

女性らしさは曲線にある

フィットネスを始めて一番最初に土日のセミナーへ行ったとき、自分は何をやりたいんだろうと考えたんです。痩せたいのではなくて、女性らしい体をつくりたい。じゃあ女性らしさって何だろうと考えると、曲線だなと。その曲線が一番出ているところはどこかというと、くびれだったんですよ。

くびれはなんでできるのかを追求していったら、その先生が「くびれは腹筋でできるものじゃなくて、膣でできるんだよ」と教えてくれて。骨盤底筋がすごく大事なんだと。膣でできると言われたときに、「くびれ=膣」は絶対に流行ると思ったんですよね。生徒が3人くらいしかいなくて、何も有名じゃなかったのに、私はこれで世界に行けると、そのときに思いました。

引き上がる体をつくる

弊社が圧倒的に強いのは、インストラクター自身のスタイルがすごく変化していることです。元は主婦だった人もたくさんいるんですけど、太っていても痩せていても同じようなボディラインになっていく。くびれができて、胸の位置が高くなって、お尻の位置も高くなる。ボディラインが引き上がるメソッドって、ほかにないんですよ。

ヨガやピラティスをやっても体は潰れますし、ジムでもお腹が締まったり筋肉がついたりはするけれど、上に上がるイメージはないですよね。それができるのは、骨盤底筋に特化しているからです。骨盤底筋は抗重力筋といって重力に逆らえる筋肉なので、しっかり鍛えると体も臓器の位置も引き上がっていきます。

流行りのものではなくて、人間の解剖学に基づいているのも特徴です。優秀な先生をたくさん入れて、女性が一番効果を出しやすい順番でトレーニングを組んでいます。O脚や巻き肩、ストレートネック、猫背も、遺伝だと思っている人がいっぱいいるんですけど、骨の歪みは解剖学に基づいて治せるんですよ。

呼吸にも特化しているので、内臓の働きがよくなり、血流もよくなります。便秘が改善したり、生理痛や頭痛が緩和されるというお話はお客様からよく聞きますね。血流はすべてをコントロールしていて、臓器の周りの血流もよくなるので、臓器の働きそのものがよくなるんですよね。体の根本から不調を治せて、ボディラインも引き上げられるのが強みです。

ユミコアメソッドは背骨をかなり動かすメソッドなので自律神経にもアプローチできるのでメンタルの安定にも繋がり、深く眠れるようになった、などのお話もすごくよく聞きます。

苦労と、やりがい

一番大変だったのは

もともと体育大学をでているわけでもないし、理学療法士でもない私が、メソッドを0から作っていくというところにはとても苦労しました。インストラクターの育成も大変でした。マニュアルを教えて終わり、ではなく、「解剖学」をしっかり研修で伝えていくのでおそらくどこのスタジオよりも研修期間が長いと思います。それでも辞めて独立してしまう、トレーナーがいたりするとつらかった時期もありました。

期待を超えていかなければお客様がいつ辞めてしまうかわからない、そして継続するモチベーションをつくらなければいけないところが難しいところなんですよね。会社が大きくなってきて、トレーナーもバックオフィスの社員も増えて、組織作りにも苦労しましたし、今も勉強中です。

感謝のメッセージが原動力

一番うれしいのは、お客様からいただく感謝のメッセージです。体が変わって喜ぶというよりも、人生が豊かになったと言ってもらえる。鬱っぽい症状があって生きる気力もなくなりかけていた方が、新しいことにチャレンジできるようになったと言ってくださったり。。幸せを通り越してチャレンジできるところまでいくのが一番上位だと思っているんですけど、実際にそこまで変わる方がいるんですよね。

どこの病院へ行っても治らなかった腰痛が治った、自分のことを好きになれた、そういう声をたくさんいただけることが、何よりです。

学生のみなさんへ

学べるのは本質そのもの

弊社はすごく本質的なものを伝えているので、どこまでも可能性がある。世界にも行けますし、大きくできる会社だと思っています。本物を通して自分の可能性を広げられるのが、ここで働く意味かなと。

大企業ではないので、スピード感が早く、自分の提案次第で新しいことをできるチャンスが豊富にある会社だと思います。マニュアル通りにしかレッスンをすることができないスタジオではなく、自分で考えてレッスンをすることができるスタジオです。

求めるのは自分ごとの人

一緒に働きたいのは、自分ごととして捉えられる人です。本当に困っている人を助けたい、世の中の人に健康になってほしいと思っている人。もちろんビジネスを大きくする数字に強い人も必要ですし、将来的なビジョンを言葉にできることも大事だと思うんですけど、やっぱり自分ではなく相手に矢印が向いている方と働きたいですね。

女性こそ没頭できるものを

女性が多い会社なので、、社内にロールモデルも多いと思いますし、育児とうまく両立しながらどちらも諦めない女性が多く働いています。私個人的には、専業主婦だった期間もあって、子育てに全力集中していた経験もあり、これが終わったら私に何が残るんだろう?と漠然と不安を抱えていた時期もあったので、育児を頑張るときは頑張ればいいと思うんですけど、マインドとしては、自分のやりたいことを持っている女性であってほしいなと。没頭できるものがあることは、すごく大事なことだと思います。

失敗を伴う行動を積む

学生のみなさんに伝えたいのは、考えているだけではなくて、失敗を伴う行動と経験をたくさん繰り返してほしいということです。失敗と成功の体験を、どれだけ積めるか。

私自身は、成功体験も失敗体験もそんなになくて、もうちょっと行動しておけばよかったなと思っているんですよ。とくに20代のうちにもっと働けばよかったなと。アートメイクは1人でやっているビジネスだったので、人をマネジメントしたり、チームで動いたりする経験が足りなかったんですよね。

その経験があると、子どもの育て方も全然変わってくるんだろうなと思うんです。部下を持って、どうしたらこの子が自分で気づくんだろう、やる気になるんだろう、モチベーションが高くなるんだろうと考える。それをたくさん経験していると、子どもも目的に向かってちゃんと走れる子になるんじゃないかなと。私はすごく未熟なまま母になってしまったので。

結婚するタイミングは早くてもいいかもしれないですけど、仕事と同時にやるのがいいんじゃないかなと思います。仕事ですごく悩むことが、私は育児につながると思っているので。親が何かにチャレンジしている姿を見て、人は楽しそうだなと思うはずなんですよ。毎日同じことをしているのではなくて、悩みながらもワクワクしている。そういう希望を持たせる親であったほうがいいんじゃないかなと思います。

目指すのは幸福度の底上げ

産後や更年期などで体調不良や寝不足、キャリアの断絶などで壁にぶつかる女性が多いなあと思います。日本の女性の幸福度を底上げしていきたい。それが、成し遂げたいことです。

よくピラティスと比べられるんですけど、ヨガ・ピラティス、そしてYUMICOREというように、ピラティスとヨガとは別の新カテゴリーになりたいと思っています。

編集後記

資格も知識もない状態から始めて、疑問が出るたびに講師を家庭教師として招き、整体をボールで再現してしまう。学生起業のまねごとをしている身として一番刺さったのは、生徒が3人しかいない時点で「これで世界に行く」と決めていたことです。市場を分析してから動くのではなく、自分の「なんで?」を一つひとつ潰した先に、結果として誰も持っていないメソッドが残っている。「考えているだけではなく、失敗を伴う行動を」という言葉も、成功体験が少なかったという実感から出てきたものだからこそ重いのだと思います。20代のうちにマネジメントを経験しておけばよかった、という後悔まで率直に話してくださったことを、しっかり受け取りたいです。