起業のきっかけ
貢献の最大化を選んだ
もともと、親孝行をはじめ、いろんな人の役に立ちたいという思いがとても強かったんですよね。ただ、この資本主義社会のなかで本気でいろんな人に貢献しようと思うと、シンプルに資産や規模を大きくしていくしかないなというところに行き着きました。頑張るのであれば、経済面も、自分の健康面も、精神面も含めて、この先に得られるものが大きいのが経営という道だったんです。20代のうちに目いっぱいやってみようという形で、起業に至りました。
二つの事業の柱
健康産業と飲食が軸
現在はいくつか事業を展開していますが、大きな軸は二つです。一つは健康産業で、鍼灸などの施術を行う治療院や整体【会員制治療院RAND、お湯のない温泉|ぽかぽか堂】、物販を中心に、体を内側から温めるところまで含めた美と健康の分野の小売とサービスを手がけています。もう一つが飲食で、韓国料理店【アッパオンマ|濃厚スープのタッカンマリと自家製レモンサワーの店】を運営しています。ほかにもキャリア支援、独立支援、実家の介護施設の運営など細々とした事業もありますが、大きくまとめると健康産業と飲食の二軸になります。
経営で大変だったこと
自分を信じ続ける難しさ
大変だったことはキリがないですし、ある意味当たり前のことでもあります。ただ、個人的なマインドの面で言うと、トップである自分が何を考えているかが、そのまま会社に反映されることが多いと感じています。「自分なら絶対にうまくいかせられる」と思い続けられる根拠を、日々つくれるかどうかが一つの勝負でした。
私は日本一を目指してずっとやってきましたが、なかなか追いつかない部分もたくさんあります。多くの人は、ある程度のところで「自分の実力はこれくらいだろう」と落ち着いてしまいがちです。ただ、本当は自分自身も、スタッフも、大切な仲間も、もっと突き抜けられる可能性があるかもしれない。それを信じ続けられるかどうかが、うまくいかないときはとくに大変でした。
学生時代の話
部活はサッカーと空手
学生時代は、サッカーと空手をやっていました。私たちの代は、全国大会には出れませんでしたが、プロに進んだ先輩たちも何人かいる学校でした。
国籍の壁で入学できず
少し変わっているところで言うと、中学受験を経験しています。広島で偏差値70ほどの学校に合格し、小学6年生までは恥ずかしながら、天才・秀才のように言われていました。塾の同級生たちはそのまま中高一貫の進学校に進み、多くが難関大学を目指すような環境です。
ただ、当時は朝鮮籍だったこともあり、日朝関係などの事情が重なって、合格していたにもかかわらず入学できなくなってしまいました。自分ではどうにもできない国籍の壁を、そこで経験しています。中学1年生からは、いわゆる「グレた」時期を過ごしました。ただ、あの経験があったからこそ今があるとも感じています。
今後のビジョン
二事業をそれぞれ1,000店舗に
今後のビジョンとしては、韓国料理店と健康産業の事業、それぞれを1,000店舗規模まで育てていきたいと考えています。健康産業の方は、9月1日にまた新しい店舗をオープンする予定です。これまでいろいろな店舗を出してきましたが、いろいろ集約していまは各事業1店舗に絞り込んでいる状態です。1店舗、2店舗という規模でも十分成功と言われることはありますが、私はどの業界でやるにしても、てっぺんを取らなければ意味がないと思っているタイプです。1,000どころか100店舗にも届かなさそうなものは、すぐに閉じるようにしてきました。今の二つの事業は、創業から17期目のなかで固めてきた、渾身のものです。
韓国料理店の看板メニュー
飲食店の看板メニューは、濃厚スープのタッカンマリです。タッカンマリとは、鶏一羽をまるごと使う料理です。ヘルシーで高たんぱく、低カロリーで美容にもよく、コラーゲンもたっぷりです。治療家として体づくりにも携わってきた立場から見ても、トレーニングをしている人には確実にはまる料理だと思っています。
もっともっとタッカンマリを多くの方に知ってもらいたいので、一般的には、あっさりとした鶏の味わいを楽しむのが基本ではありますが、毎日8時間炊いた濃厚スープを使った、パンチの効いたタッカンマリに仕上げてみました。
トレーニー層だけでなく、一般のライト層にも「これはいいな」と思ってもらえるよう、打ち出し方を工夫しているところです。
日本一を目指すと決めた日
日本を代表する企業になるというのは、創業6期目か7期目ごろに決めたことです。いまも17期目でその途上にありますが、本気でてっぺんを目指すのであれば、弊社は合っている環境だと思います。役員のなかには、肺がんの手術数で日本一だった経歴を持つ医師もいたり、本気で上を目指したい、そのために自分をがっつり高めたいという人が集まってきています。
学生へのメッセージ
若いうちに一流に触れる
いろんな経験を経たいまだからこそ言えることとして、若いうちに一流に触れることをおすすめしたいです。私自身、そうしてよかったと感じていますし、スタッフにもよく伝えています。一流の場所、人、物、サービスに、お金や時間をかけてでも触れているかどうかは、その後に自分が描くビジョンに大きく影響してくると思います。売れている映画でも、漫画でも、本でも何でもかまいません。一流がすべてではありませんが、突き詰めた人や場所には、必ず感じるものがあるはずです。
編集後記
今回のインタビューを通して、梁さんの「頂点を取らなければ意味がない」という言葉がとても印象に残りました。就職活動をしていると、条件面ばかりに目がいきがちですが、経営者の方が何を信じて事業を続けているのかを知ると、会社選びの視点が変わるように感じます。国籍の壁という自分ではどうにもできない経験を、今の原動力に変えている姿にも心を打たれました。学生のうちから一流に触れるという言葉を、自分自身も意識していきたいと思います。