インタビュー

本で人生が変わったから、本を書く人の力になりたい

株式会社MYfuture 代表取締役 山口 将輝
PROFILE
株式会社MYfuture 代表取締役
山口 将輝

株式会社MYfutureで代表取締役をしている山口将輝です。著者向けのWebマーケティング支援を手がけています。自分の思いを本にした方が、その思いをサービスとして届けていけるように。そこをお手伝いするのが私たちの仕事です。

メーカーから広告の世界へ

人生のビジョンになかった仕事

もともとメーカーに勤めていて、エンジニアを3年ほどやっていました。ただ、それは自分の人生のビジョンの中にはなかった。じゃあ何かやりたいことをして世の中に貢献しようと。当時はWeb広告がまだそこまで流行っていなくて、SNS広告もインターネット広告も今のように当たり前ではなかったんですね。Facebook(フェイスブック)やYouTube(ユーチューブ)で広告が流れるなんていう時代ではなかった。そこに商機を見出して、広告の事業と、広告で興味を持ってもらった方にサービスを届けていくマーケティング事業、この2つで起業しました。

もともと関西出身なんですけど、思い切って東京に出てきて、うまくいっている会社の社長さんに会いに行ったり、お仕事を手伝わせてもらったりしながら経験を積ませていただいた。独立して11年ほどになりますけど、そうやって経験を積ませていただいて、ここまで来たという感じですね。

どんな小さな仕事でも黒字にする

起業家として譲れないもの

11年もやっていると、手がけている事業が赤字になりそうな場面は何度もあるんですね。そういうときに事業をどうやって黒字に持っていくか。その執念みたいなものは、結構自分の中で自負しているところがあります。大きなキャンペーンもあれば小さなキャンペーンもあって、いろいろとやっているんですけど、どんなに小さな事業でもなんとかして黒字に持っていくっていう気持ち。そこは起業家として大事なポイントかなと思いますし、それで乗り切ってきたなという感じはありますね。

本を書く人のマーケティングを支える

思いはあるのに届かない

著者さんは、自分の思いを発信するのは得意なんです。文章を書くのも、思いを伝えることも。でも、じゃあそれをどうやってわかりやすくサービスにつなげていくか、事業にしていくかっていうところは、結構苦手な人が多い。そこを私たちがお手伝いしています。

基本的にはすでに本を出している方のマーケティングを手伝うのがメインです。その方が発信している内容をどうやって届けていくかという部分ですね。残り1割ぐらいの方は、まだ本は出していないけれど「すごく思いは発信したい」という方で、そういう方には本を作るところからお手伝いすることもあります。

クチコミだけで広がった理由

今のお客さんはほとんどクチコミとご紹介です。ここ4、5年はずっと長く付き合っているお客さんか、その方からの紹介がほとんどでして。どんなに小さなお仕事でもなんとかして形にしていくっていう思いを感じ取っていただけているのかなと思います。あと、著者さんメインでマーケティングをやっている会社って意外と少ないみたいで、「著者さんで紹介するならここ」と言っていただけることもある。それがひとつのブランディングになっているのかなと思います。

出版業界への恩返し、そしてこれから

出版社にはなれなかった

本で人生が変わった人って、こういう時代でも多いと思います。私自身もそうだったので、出版業界への恩返しという思いも込めてこの事業をやっています。実は一度、出版社としての参入を考えたこともあるんですね。でも出版業界って確立されたルートがいろいろあって、紙の本自体も読まれづらくなってきている時代。いろいろなしがらみがある業界なので、後発で出版社の働きをするのは難しかった。結局、自分が得意としていたWebマーケティングで著者さんと絡んでいくというのが、今一番生きている形ですね。

AIを取り込む5年先

AIがいろいろな仕事を人の手なしでできるようになった時代なので、発信するスピードは弊社としても追いつけるようにしていきたい。逆に言うと、発信したい人がどんどん発信しやすくなる時代だと思うので、AIをどうやってうまくマーケティングに取り込んでいくかというところをベースに、5年先ぐらいまでは考えています。事業自体はそこまで大きく変わらないと思うんですけど、AIの力も借りながら、より発信したい人の手助けができるようにしていきたいですね。

自分の軸を今から探してほしい

好きなことの中にヒントがある

学生さんに言いたいのは、やっぱり今の時点で自分がやりたいことって何だろうということをちゃんと考えておいた方がいいということです。周りに流されやすい時代だけど、自分は何のために生きているのか、自分の能力やスキルを使って最終的に何をしたいのか。長い目で見た人生のビジョンみたいなものを今のうちから考えておくと、今答えが出なくても、考える癖がついているだけでターニングポイントで生きてくることは絶対にあります。

自分が無意識にでもやってしまうこととか、昔から気がついたら読んでいる本とか、やっていることの中にヒントがあるんですね。そういうものから自分の好きなジャンルとか分野が紐解かれていくと思います。

学生だから試せること

学生さんだからこそ、まだピュアな気持ちでいろいろなことを試せると思うんです。大人になるといろいろなしがらみが出てきて、やりたくてもできないこと、封印してしまっている思いもあると思う。でも学生の皆さんは、今はまだいろいろなことにチャレンジできる環境にいるはずです。その中で好きなことのヒントとか情熱の種を見つけやすいと思うんですね。今から探しておくのと、大人になってから見つけるのとはちょっと違う。本当の自分自身が出てくると思います。

AIがすごく発達してきている中で、AIに仕事を取られるかAIに仕事をさせるかは、自分の軸がはっきりしている人が境目になってくる。やりたいことがはっきりしていると、AIをちゃんと使えるような人になりますけど、軸がない人だと仕事がどんどん取られてしまう。そういう意味でも、自分の軸を今から探しておいていただきたいなと思います。

人生を変えた2冊の本

1冊で人生が変わった

私の人生を変えた本が『ザ・シークレット』です。宇宙の真実を暴いたということで、世界中の学者の叡智(えいち)を集めて作られた本なんですね。世界で約3,000万部売れていて、1万部でベストセラーと言われる世界でそれだけの人にインパクトを与えたということだと思います。

自分の人生にいいことも悪いこともいろいろ起きるけれど、それがなぜ起きるのか。じゃあいいことを起こしたければどうすればいいのか。そういう仕組みのようなものが書いてあります。当時この通りに行動して、すごく人生が変わりました。この1冊で私の人生は間違いなくよくなった。今の時代に読んでも不変の法則が書いてあると思いますし、20代前半の方にはとくにおすすめしています。

人がやらないことをやる

もう1冊は『地球大暴露』。地球の仕組みを暴いたという方が書かれた本で、スキルの本ではなくて、自分の人生って何なんだろうというところでヒントが得られると思います。

普通に暮らしていたらまず手に取らないような本だと思うんです。でも、周りと同じことをやっていると結果は出ない。ちょっと怪しいなと思うようなところにこそ先行者利益がある。あまり普通の人がやらないようなことをやっていると、起業家としてはうまくいくこともありますので。

編集後記

株式会社MYfutureの山口社長にお話を伺いました。「自分の軸を見つけること」というメッセージがとても印象的でした。周りに流されやすい時代だからこそ、自分が無意識にやってしまうことの中にヒントがあるという言葉は、キャリアを考え始めた自分にも刺さるものがありました。著者のマーケティング支援という独自の事業をクチコミだけで広げてこられた粘り強さの原点が、ご自身の読書体験と「出版業界への恩返し」という思いにあると知り、好きなことを軸にする生き方の説得力を感じました。