会社員時代とフリーランスを経て独立
年間60億円を運用した経験
新卒で入社したのは、従業員4,000名ほどの規模の大きな企業グループでした。クライアントからご予算をお預かりし、年間で約60億円を運用したことが私のキャリアの原点です。その後、1年ほどのフリーランス期間を経て、株式会社Ads is and to Beを設立いたしました。
広告費に連動しない料金体系へのこだわり
業界構造への違和感
フリーランス時代から疑問を感じていたのは、広告代理店の一般的なビジネスモデルです。広告費の20%から30%を手数料としていただく仕組みでは、ご予算規模に比例して代理店の収益が決まります。その結果、どうしてもご予算の大きなクライアントが優先されがちになるという業界の課題に直面してきました。
当時、月間5億円のご予算を投じる企業がある一方で、100万円という限られたご予算で運用される企業もありました。特に小規模な企業にとって、その100万円が成果に繋がらなければ経営に深刻な影響を与えるという重みがあります。そうした切実な緊張感に寄り添いたいという思いを強く抱いていました。
固定手数料と成果報酬で明朗会計
こうした課題を解決するため、弊社では運用手数料を月額固定のサブスクリプション形式、あるいは成果に応じた完全成功報酬型に設定しています。広告費の変動に左右されない明朗な会計体系こそが、弊社の最大の特徴です。
広告事業の先にある新規事業「MANGANIME」
マンガを海外へ届ける
広告事業で安定した収益基盤を構築する一方で、日本のマンガを海外へ届けるエンターテインメントサービスも展開しています。広告領域に留まらず、将来的には多角的な事業経営を目指しています。
音楽に明け暮れた学生時代
授業より熱中したバンド活動
学生時代は音楽活動に心血を注いでいました。大学の仲間とバンドを結成し、楽曲制作やライブ活動、CD制作に明け暮れる日々で、正直なところ授業にはほとんど出席していませんでした。当時は就職という選択肢は頭になく、音楽の道で生きていくことを真剣に考えていたのです。
恩師の一言で始めたインターン
転機となったのは、ゼミの先生から掛けられた「就職した経験もないのに、なぜ頭から否定するのか」という言葉でした。その一言に納得し、長期インターンに挑戦するために大学を1年間休学しました。この期間は、音楽と仕事が両立できるかどうかを見極める、自分なりの試行錯誤の時期でもありました。
マーケティングとの出会い
インターンを通じてマーケティングの面白さに目覚め、仕事と音楽活動を両立できる確信を得たことで、マーケティング職としての就職を決意しました。現在は音楽から離れていますが、当時は複数のアルバイトを掛け持ちして楽器代やライブ費用を捻出するなど、一つのことに没頭した経験が今の私の血肉となっています。
学生へのメッセージ
時間こそ学生最大の武器
まずは自分の好きなことに没頭し、全力で遊んでほしいと思います。仕事やインターンは社会人になってからいくらでも経験できますし、学生時代の不完全な業務経験が新卒1年目の決定的なアドバンテージになるとは限りません。それよりも、学生にとっての最大の武器は「自由に使える時間」そのものにあると私は考えています。
今を楽しむ人は将来も強い
私は学生時代、学業そっちのけで音楽や友人との時間に投資してきましたが、それを後悔したことは一度もありません。インターンを優先することだけが正解ではなく、今という瞬間を徹底的に楽しめる人の方が人間として魅力的ですし、将来いざ仕事へと舵を切ったときにも、その集中力を発揮できるはずです。
編集後記
渡辺さんのお話を聞いて、既存のビジネスモデルに疑問を持ち続ける姿勢が、起業の原動力になっているのだと感じました。とくに印象的だったのは「学生の武器は時間である」という言葉です。就活やインターンに焦りがちな自分自身にとっても、今しかできないことに目を向けるきっかけをいただきました。広告事業とMANGANIME、両軸での挑戦がこれからどう広がっていくのか、楽しみにしています。