株式会社BeXeedで代表取締役をしている山本航希です。キャリア支援やアウトソーシング支援、Web制作、イベントといった事業を通じて、働く人に「挑戦するきっかけ」を届ける会社を経営しています。学生時代の野球から起業までの道のり、そしてこれから作っていきたい世界について、お話しさせていただきます。
目標を失った同期たちを見て感じたこと
学生時代の13年間は、ずっと野球に夢中でした。仲間と「甲子園出場」という1つの目標に向かって努力する日々で、当時はそれが当たり前だと思っていたのです。
大学を卒業してからは専門商社を経て、リクルートへ転職しました。上京したのも、そのタイミングです。大阪から出てきて、なにか行動したい、もっと良くなりたいと思いながらも、一歩を踏み出すきっかけがなかなか見つからない。まわりの友人を見ていても、学生時代はあれだけ熱中していたのに、社会人になった途端、燃えるような目標がなくなってしまっている人が多いなと感じていました。
そんな中でご縁があり、会社員から独立という選択を取りました。自分自身に何か特別な才能があったわけではなく、きっかけに恵まれていたと思います。だからこそ、今度は自分が「きっかけを与える側」に回りたいと強く思うようになったのです。社会人1年目、24歳のときでした。そして紆余曲折ありながら、26歳で今の会社を起業し、現在5期目になります。
キャリア支援からWeb制作まで、4つの事業でつくる挑戦の場
事業内容は大きく4つあります。キャリア支援と、アウトソーシングのBPO事業、Web制作、そしてイベントです。
この中でWeb制作は、少し意外に思われることが多いのですが、実は私自身にデザインやコーディングのスキルがあるわけではありません。業務委託メンバーに、ホームページ制作をできる人がいて、その人たちが挑戦できる場を作りたいという思いから始まりました。
イベント事業の1つとして、キッチンカーの出店も行っています。直近でも出店の予定がありますが、将来的に飲食店やバーを立ち上げたいというメンバーの挑戦の場として、一緒に取り組んでいるものです。小さな一歩でもいいので、挑戦できる機会を提供したいという想いから事業化しました。
キャリア支援では、20代を対象にキャリア相談や講演をしており、毎回60名ほどの規模で開催しています。将来どんな人生にしていきたいのかという部分に向き合うことで、人生のターニングポイントになる場でありたいと思っています。転職に一歩踏み出す方もいれば、独立やフリーランスの道を目指す方もいて、それぞれのキャリア形成を一緒に考えるようにしています。キャリアに悩んでいるからといって、必ずしも転職が答えとは限りません。正社員、フリーランス、独立という3つの選択肢の中から、その方に合った形を一緒に設計していく。それが私たちのキャリア支援です。
起業前に訪れた、信頼していた友人との別れ
現在に至るまで、順風満帆に来られたわけではありません。特に大きかったのは、独立して起業しようと決めた頃の出来事です。
起業前、投資のような形で資産を別に用意しており、それを資金にしながら事業をやっていこうと考えていました。ところが信頼して任せていた後輩に裏切られてしまい、資金が全てなくなってしまったのです。起業はゼロからのスタートでした。
苦しい経験ではありましたが、今振り返ると、あの経験があったからこそ強くなれたと感じています。信頼していた仲間と離れていくというのは、決して楽な経験ではありません。それでも、経営をしていくなかで一度は組織の難しさに向き合う瞬間があるというのは、多くの経営者の方から聞く話でもあります。人との関わりのなかで大変な部分は、確かに少なくないと感じています。
衣食住をつなぐ「ひとつの村」のような世界をつくりたい
これから実現していきたいのは、きっかけになるような企業、きっかけになるような人でありたいということです。
今一緒に業務委託として仕事をしているメンバーの中にも、将来的に独立していきたいという方が沢山います。その人たちが自分の看板で活躍していける場を作っていきたいと思っていますし、最終的には衣食住に関わるサービスを、自分や周りで繋がっている経営者の仲間たちで完結できるような世界を作りたいと考えています。イメージとしては、ひとつの村のような形です。素晴らしい経営者の仲間たちと、コミュニティを作っていきたいと思っています。
その世界を実現していくうえで、足元から中長期にかけての課題としてあるのが、事業を任せられるリーダークラスの人材を、どんどん輩出していくことです。今後さらに必要になってくるポジションだと感じています。
完璧を待たず、小さな一歩から動いてほしい
最後に、これを読んでくれている学生の皆さんへのメッセージです。
状況が整ったら動く、完璧になったら動き出すというのではなく、小さな一歩でもいいので、まず行動することから人生は変わっていきます。目標を決めること、そして実際に行動すること。あとは、人に会うことも大切だと思います。ぜひ、挑戦し続けてほしいなと思います。
編集後記
野球で13年間鍛えた「努力すれば成長できる」という感覚と、経営資産を失うという厳しい経験の両方を経て、今のBeXeedがあるのだと感じました。特に印象に残ったのは、キャリア支援を「転職ありき」で考えていない姿勢です。学生である私自身、将来の選択肢を正社員だけに限定して考えがちだったので、フリーランスや独立も含めて向き合ってもらえる場があるというのは、心強いことだと感じました。小さな一歩を後押ししてくれる会社の存在を、多くの学生に知ってもらえたら嬉しいです。