型にはまらなかった学生時代
高校時代に進路を見つめ直し、自分に合った学習環境を求めて定時制高校へ転校しました。卒業まで4年を費やしましたが、諦めずに最後までやり遂げた経験は、私の粘り強さの原点となっています。この頃から、既存の枠にとらわれず、自ら選択して歩むキャリアが始まりました。
厳しい環境で徹底的に鍛えられた
高校卒業後、私は求人広告代理店の営業マンとしてキャリアをスタートさせました。理不尽なことも多いタフな現場でしたが、そこで結果を出すために必死に動き回った経験が、今の私を大きく鍛えてくれました。
それほど必死になったのは、そこが離職率の非常に高い、いわゆる「ブラック企業」だったからです。
しかし、厳しい環境の中で結果を出すことができたんですよね。営業として売れるようになって、フリーランスとして独立し、その後、会社を立ち上げるに至りました。
現在では、ベストベンチャー100に4年連続で掲載していただいたり、アジア太平洋地域における急成長企業ランキングにも選出いただいています。
差別化こそブランディング
会社を立ち上げるときに、いろいろな会社を見て話を聞いて回りました。そこで大事にしたのが「自分がつくる会社は、他の会社とは違うものにする」ということです。これは創業当初からずっと変わらずに持っている考え方です。
他社との違いを明確にすることこそブランディングだと思っています。「この会社はこうだよね」と思ってもらえる独自の強みをつくり、それを事業に生かしていくことが、売上や事業の継続性にもつながっています。こうした「らしさ」を確立し、利益を生みながら事業を成長させていけることが、弊社の大きな強みだと思っています。
SNSも「社会のインフラ」になる
自社ならではの強みを追求した結果、私たちがたどり着いたのが「SNSを駆使した採用支援」という事業でした。営業マン時代に直接1,000社以上の採用支援をしてきた経験と、いち早く企業SNSに着手し、今では総フォロワー数が150万人を突破している実績があるからです。
弊社は、社員にチャンスを与えられ、人が成長できる会社でありたいと思っています。また、社会のインフラになるようなサービスを作りたいという目標も掲げています。
インフラというと水道や電気のようなものを思い浮かべるかもしれませんが、私はFacebookのようなSNSもすでに社会のインフラだと考えています。国境を越えて誰もが自由に使うことができ、ビジネスでもプライベートでも欠かせない存在になっていますよね。
莫大な投資をしなくても作れるものはたくさんありますし、日本発のSNSだって作れると本気で考えています。
弊社ではSNSを単なるコミュニケーションツールではなく、採用という重要な社会課題を解決するためのインフラとして捉えています。
だからこそ、私たちはSNS採用という新しい仕組みを通じて、企業と求職者のより良いマッチングを支える存在でありたいと考えています。
20代の働き方が人生を決める
これから社会に出る学生の皆さんに伝えたいのは、20代前半の働き方が、その後の人生を大きく左右するということです。ほとんどの人は20代後半から30歳くらいで、仕事や人生の方向性がある程度決まっていきます。
だからこそ、20代前半の過ごし方はすごく大事なんです。学生のうちから「残業したくない」「働きたくない」と限定してしまうのではなく、自分の能力を最大化するためには何をするべきなのかを考えてほしい。若いうちにできるだけ多くの経験を積んで自分の力をつけると、結果的に理想の人生を送れるはずです。
私自身、自ら進路を選び直した経験から、経済的な基盤を持つことの大切さにも早くから気づくことができました。お金に困らなければ、住む場所も、仕事も、生き方も、自分の意思で選択できますから。
学歴よりもストレス耐性
がむしゃらに働くという意味では、学歴はあまり関係ないと思っています。もちろん、社会に出ると学歴が高いほうが有利な場面はありますし、優秀な人の比率が高いのも事実です。その一方で、仕事で成果を出せるかどうかは学歴だけでは決まりません。
理由のひとつは、ストレスへの向き合い方が重要だからです。社会に出れば思い通りにいかないことや、しんどいことは必ずあります。どんなに賢くても、その環境に慣れて、乗り越えていく力が求められます。
もうひとつはセンスです。才能とセンスは別のもので、頭の良さとはあまり関係のない分野だと思っています。コミュニケーション能力に近い部分もあり、経験を積むことで伸ばせるものでもあります。
だからこそ、まずは目の前の仕事にがむしゃらに取り組めるかどうかのほうが、私は大事だと考えています。
持つべきプライドと、持たなくていいプライド
学歴の高い人は、それだけ努力をしてきたはずです。周りが遊んでいる間に勉強してきたわけですし、自分の実績に自信やプライドがあるのは当然ですし、誇るべきことです。
ただ、社会に出て会社で働くようになると、学歴そのものは関係がなくなります。仕事ができるかどうかは、頭の良さだけでは決まりません。ここに、優秀な人ほど感じるギャップがあるのではないかと思います。
だからこそ、持つべきプライドと、持たなくていいプライドは分けたほうがいいと思っています。これまで努力してきたことへの自信は、持ち続けていい。でも、仕事を覚えるときや人から何かを教わるときまで、変なプライドを持つ必要はありません。一度それを置いて、素直に人の話を聞いて、まずやってみる。そういう人のほうが、結果的に成長も早いし、仕事でもうまくいくんじゃないかなと思います。
早く社会に出てほしい
仕事は、正確さとスピードの両方が求められます。ゆっくり時間をかければ完璧にできるというだけでは仕事として十分ではありません。早く正確にできるからこそプロとしての意味が生まれます。早さを突き詰めていくと、時には雑に見える場面があるかもしれません。
しかし、重要なのは「ミスを恐れて止まること」ではなく、「お客様への価値提供を最速で届けること」です。まずはスピードを意識して仕事に取り組む。そのプロセスを繰り返す中で、質を落とさず、さらに早くこなす工夫を磨いていくことが、プロフェッショナルへの近道です。
この感覚は、社会に出てはじめて身につくものなので、学生の皆さんにはできるだけ早く社会に出て経験を積んでほしいですね。
編集後記
今回のインタビューを通して、印象に残ったのは「持つべきプライドと、持たなくていいプライド」という言葉です。学歴に自信を持ちながらも、いざ社会に出たときには一度それを脇に置いて、素直に吸収していく姿勢が大切なのだと感じました。がむしゃらに働くことへの向き合い方も、就職活動を控える身としてとても考えさせられる内容でした。厳しい環境をあえて選ぶという発想は、これからのキャリアを考えるうえでのひとつの指針になりそうです。