制作会社のリーダーから、独立へ
「まずは自分が生活できるベース作りから」
前職では、制作会社でリーダーのような立場を長く務めていました。多くの経験を積ませてもらった一方で、これからの自分を考えたときに「このままでいいのかな」と考える時期がありました。このまま組織の中で働き続けるのか、それとも自分の手で何かを始めるのか。結論が出るまでには時間がかかりましたが、最終的に独立を選びました。まずは自分が生活できるところを目指した、小さなスタートです。
制作に特化し、「欠かせない存在」になる
パートナーであり続けたい
創業当時からずっと気をつけているのは、社員のように会社様と関わろうということです。ただ制作を請け負うだけの関係ではなく、なくてはならないパートナーになることが、Web制作を通じて目指しているいちばんの部分です。私たちの強みは、制作に特化していることです。依頼者様が立てた戦略や狙いをしっかり理解したうえで、その力が最大限に発揮されるクリエイティブに仕上げることが私たちの役割です。創業当初は印刷物のご依頼をいただくこともありましたが、私自身がWeb制作一筋で経験を積んできたので、いちばん力を出せるWeb制作を主軸にしています。
フリーランスと共に歩むチームづくり
スクールと実務のギャップ
独立して制作の仲間を探す中で、フリーランスの世界にある課題が気になるようになりました。デザインでもプログラミングでも、フリーランスになるためのスクールは世の中にたくさんあります。しかし、卒業した時点では実務の経験がない方がほとんどです。スクールの課題は順序立てて組み立てられていますが、実務とのギャップは大きいと感じています。いざ仕事を得ようとしても、レールを敷いてもらえるような仕事は多くありません。そこで苦労して、仕事にたどり着けない方がたくさんいるのではないか。自分たちにできることはないかと考えて、フリーランスの方たちと一緒に仕事をするようになりました。
Xから広がる輪
チームの仲間は、主にX(旧Twitter)で出会っています。こちらから声をかけてつながった方が多く、実際に一緒に仕事をしながら信頼関係を築いてきました。そこから別の方を紹介していただくこともあり、少しずつ今の制作チームができてきました。
一人ひとりの成長に向き合う日々
地道な対話の先に
一緒に仕事をするメンバーには、実務経験を積んでいる途中の方も多くいます。そのため、一人ひとりに「今のこの人ならこの課題だな」ということを伝え、できてきたものにフィードバックをする、ということを繰り返しています。お客様にお渡しする制作物は、必ず社内でチェックしたうえで仕上げています。レベルは一朝一夕には上がらないので、地道に続けることがいちばん苦労している部分です。それでも、期待に応えてくれる方が多く、それが同時にやりがいにもなっています。
業務委託から社員へ
こうした関わりの中から、社員になったメンバーもいます。社員のデザイナーの中には、早い段階から社員として一緒にやってきたメンバーもいれば、もともと業務委託で1年ほどデザインをお願いしていた方もいます。その方とは、やり取りを重ねる中で、私たちが伝えられることがまだたくさんあると感じ、本人と相談して正社員になってもらいました。今は、社員と業務委託のパートナーがほぼ半々というチームで、日々の制作に向き合っています。経営面では税理士の先生に見ていただきながら、年に1回、経営計画を立てる場を設けています。
AIを味方に、頼れる制作部隊へ
必要とされる存在に
今後は、AIツールをもっと全力で活用しながら、一人ひとりの制作能力をさらに伸ばしていきたいと考えています。ただの制作会社ではなく、困っている課題に応えられる、なくてはならない存在として会社様に見ていただけるようになりたいですね。あわせて、ご依頼いただく際の手間をできるだけ減らし、気軽に相談していただける体制づくりにも取り組んでいきます。
これから羽ばたく皆さんへ
焦らず実感を大切に
最後に、これから社会に出る方や、制作の仕事を目指している方にお伝えしたいことがあります。いちばん伝えたいのは、焦らなくていいということです。早い段階で成果を得たいと思っている方も多い印象がありますが、それよりも「ここでなら成長できる」という実感のほうが大切だと思います。新しい人を育てていこうという意識のある会社にまずはしっかり就職して、頑張ってもらいたいなと心から思っています。
編集後記
今回お話をうかがって、鈴木さんが「制作会社」ではなく「欠かせないパートナー」であろうとする姿勢が、お客様だけでなく、社員やフリーランスとの関わり方にも一貫していると感じました。実務経験の少ないフリーランスの方と一緒に仕事をし、一人ひとりの成長を地道に支える姿勢はとても印象的でした。AIを取り入れつつも人とのつながりを大切にする考え方に、これからの働き方のヒントをもらった気がします。貴重なお話をありがとうございました。