学生時代、かっこいい大人に憧れた
インターンで人を見る目が変わった
私は青山学院大学を卒業しているんですけど、大学3年生のときに、周りがインターンをやり始めたんですよね。それで私も少しずつインターンをやり始めて、なんとなく大人の人たちを、かっこいい人とそうは見えない人というふうに捉えるようになったんです。例えば、自分でビジネスをやっていたり、そうでなくともオーナーシップを発揮したりして、当事者意識を持ってやっている大人がすごくかっこいいなと思って。自分自身もそういう大人になっていきたい、影響力を与えていきたいなというふうに思うようになりました。
学生団体でゼロから事業を作った
大学4年生のときには、マッチングイベントをやる学生団体を、友人と共同代表で立ち上げました。多いときだと100人以上の学生団体だったんですけど、自社でサイトも作って、企業から協賛金をもらったり、イベントなので学生からも参加費を得たりして。そういうことをやっていると、ゼロから事業を作ることや、仲間を集めて組織を作ることに、すごくわくわくしたんです。それでいつか起業して、より本格的にやっていこうと思うようになりました。
就活では株式会社Speeeというベンチャー企業に就職してしごかれ、その後Indeed Japan株式会社に転職し、満を持して起業したというイメージです。
娘の誕生が、起業を決めた瞬間だった
生まれた翌週に辞表を出した
起業のきっかけは、娘が生まれたことですね。普通は逆で、子どもが生まれたからこそ、もっと安定的に働かなきゃという話になると思うんですけど、私は逆で。生まれたからこそ、自分の人生や娘の人生を考えたときに、今の仕事を将来も続けているのかというと、そうではないなと思ったんです。もともとやりたかったのは起業だったので、今すぐ起業しないと間に合わないと。子どもが大きくなったときに、どんな仕事をしているのか聞かれたら、世界を飛び回っていて、自社サービスをやっているんだと伝えられる、そんな大人になりたいなと思っていたので。生まれて翌週に辞表を出して退職しました。もう8年ぐらい経ちますけど、その原動力は今も変わらずありますね。
人と人をつなぎ、生きがいを広げていく
ビジョンは「ひとびとにIkigaiを」
弊社のビジョンは「ひとびとにIkigaiを」というように、「生きがい」という言葉をアルファベット表記にして掲げています。なぜかというと、今は外国人で日本で働いている方も多いですし、インバウンドで観光しに来られている方も多いので。生きがいというのは働くことだけではなくて、趣味だったり、家族だったり、日常だったり、いろいろな生きがいがあると思うんですよね。そういった人たちが、なにかの生きがいを持って生きていく、そんなビジョンを描いています。また、私自身がIndeedやSpeeeというウェブマーケティングの領域にいたこともあり、「人と人を繋ぎ 世の中に火を灯す」ということをミッションとして日々仕事に携わっているので、これを通じて生きがいを広げていきたいと思っています。
15人未満だからこそ、大手と肩を並べられる
社長との距離が近い環境
弊社は私が代表で、今はまだ15人未満の組織でやっています。インターンも2人いるんですけど、基本的には社長とツーツーでやれるというのがまず特徴です。それから私自身、SpeeeとIndeedというベンチャーと大企業、しかもIndeedは当時外資の要素が強かったので、日系企業と外資系企業の両方の経験を直接教えられるというのもあります。個人の裁量権も非常に大きいです。
自動車業界に特化して勝負する
15人未満の会社なんですけど、ガリバー(株式会社IDOM)や、ビッグモーターの生まれ変わりであるウィーカーズ(株式会社WECARS)、それから交通系だと日本交通株式会社やケイエム交通株式会社など、そういった会社とお付き合いさせていただいています。競合はリクルートグループやパーソルグループのような大手になるんですけど、彼らは営業・エンジニア・事務など幅広くやっている一方で、弊社は車の業界に特化して絞っているんです。選択と集中という意味では、実際に人材を紹介できていますし、ご依頼もいただいているので、大手と肩を並べられるぐらいのところまできています。早いうちからいろいろな経験ができて、成長を感じられる環境だと思います。
人生の前進につながるかどうかを見ている
採用でいちばん大切にしていること
うちが人材を企業に紹介するときに一番見ているのは、その方のキャリアにつながるかどうかというところです。今はもう就職活動というより、本当にキャリアアップしていくことが前提だと思うので。給料なのか、成長なのか、いろいろな理由があると思うんですけど、給料に関してもなぜ欲しいのか、将来やりたいことがあって貯めたいのか、子どもができて家族ができたからなのか。いろいろな理由がある中で、その人の人生の前進につながるかどうかが、まず一番のポイントですね。
リーダーには人格が求められる
ミドルマネージャーの育成が課題
会社を伸ばしていくうえでの課題は、やっぱり自分たちがベンチャーでやっているので、大手と比べて人数が15人未満と少ないところです。一人ひとりの裁量権が高い分、人が増えてくると、マネジメントできる人材がいなければスケール(事業規模を拡大)していきません。ミドルマネージャーやリーダー職をどれだけ育成するか、外から受け入れられるかというところが課題だと思っています。
事業の所有感がある人が伸びる
そういったリーダー職で伸びていくのは、やっぱり事業や会社への所有感を持っている人、コミットメントが強い人ですね。うちは基本、全員が未経験なんです。私もIndeedにはいたんですけど、Indeedは広告の要素が強いので、人材の採用というところだと半分経験者、半分未経験というイメージで。私も含めて全員が未経験の組織からやってきているので、未経験でも全く問題ありませんが、人格者かどうか、人として尊敬されるかどうかという点は、結構重要なポイントだと思います。特にリーダーになってくると、技術やスキルセットのようなところはAIでなんとかなると思うので、どちらかというとコミュニケーションや、周りを巻き込めるかどうか、影響を与えられるかどうかが重要だと思っています。
学生へのメッセージは「いっぱい遊べ」
経験が人柄に表れてくる
学生にはいろいろな人がいると思うので、広くお伝えできる内容でいうと「いっぱい遊べ」という感じですかね。遊んで色んな経験が、結局は人を巻き込んでなにかやっていくとなったときの、人柄だったり対人スキル、ちょっとした気遣いや気配り、細やかさに活きてくると思います。
編集後記
今回のインタビューでいちばん印象に残ったのは、娘さんの誕生をきっかけに翌週で退職を決めたというエピソードです。ふつうなら家族が増えることで安定を選びそうなところを、逆に起業へと踏み出す判断力に驚きました。15人未満という組織規模だからこそ、社長との距離の近さや個人の裁量権の大きさが魅力になっているという話も、学生にとってはとても具体的でイメージしやすい内容だったと思います。自動車業界という一つの領域に絞り込むことで大手と対等に渡り合っているという戦略にも、選択と集中の強さを感じました。