創業の経緯
現場を知らないコンサルタントだった
もともと私は、船井総研というコンサルティング会社に勤めていました。特定の分野で日本で一番のコンサルタントになりたいと夢を描いていましたが、まわりを見回すと、他のコンサルティング会社にも優秀な方がたくさんいるということを学びました。これでは、何かの分野でトップを狙うことは難しいと感じていました。
そんなときに、上司やお客さまである経営者の方々との話のなかで、アドバイスをもらえるシーンに恵まれました。コンサルタントは現場へ行けない。現場というのは、労働者、いわゆるブルーカラーの方々の場所には、なかなか行けずにいました。しかし、現場で働く方たちを束ねたり、気持ちがわからないと、結局、会社はブルーカラーの方々が利益を生みます。そのような方々の気持ちに共感できる、本当の意味でのコンサルタントはいないのではないかと思えたのです。
住み込み4年で店長を経験
数週間の体験ではなく、コンサルタントの仕事を辞め、現場の生活まで踏み込まないといけないと考えました。4年間住み込み、店長を経験しました。そうして生まれたのが、「褒めて育てる」、ほめ育という教育メソッドです。
人間関係の苦労が原点に
何社か転職をし、人間関係では非常に苦労してきました。上司とうまくいかなかったり、社内でのいじめやハラスメントもありました。運良く地元へ戻ってこられたので、船井総研の現場を経験して、経営者の感覚も現場の人の気持ちもわかるようになりました。船井総研を退社して4年間住み込みをした人間なんて、なかなかいませんよね。
地元へ帰り、人間関係で非常に苦労したこともあり、これまでのエピソードを自分の創業の魂にしようと思いました。人材育成やマネジメント、リーダーシップというのは、日本ではなくアメリカが本場ですから、日本ではなくアメリカで起業をし、日米を往復しながらこのメソッドが出来上がったのが2011年です。
事業内容と強み
今でもアメリカは行き来しています。インドの大学でも客員教授をしており、今は日本・アメリカ・インドで1,000社ほど、企業への導入実績があります。本の出版は、30冊目を超えて尚執筆中にあります。しかしながら、NHKの「あさイチ」や「おはよう日本」、テレビ朝日の報道番組、バラエティの「ほんまでっかTV」など、様々なジャンルで取り上げられる教育メソッドというのはないに等しいのです。
日本米印で1,000社導入
幼稚園や保育園といった幼児教育の現場にも300園以上導入しています。日本郵便をはじめ、メットライフ生命のような超大手企業や銀行にも導入されています。小さな美容室や飲食店へも導入されており、幅広くご活用いただいています。
インドの大学で必修科目に
国語、算数、理科、社会と並び、「ほめ育」という教科を考えました。今は600人の学生たちに毎週教室を開いており、必須科目にまで成長しました。今後は、インドの大学の先生に私が教え方を教えていく方向で、インド全土にこのメソッドが広まっていく流れになっています。
日本の教育メソッドが海を渡って正式な教科になり、メディアにも取り上げられて、書籍も30冊以上出版しており、企業の実績もある。これがなかなかない、弊社の強みとも思っています。
誰でも始められる働き方
コンサルタントには若手も、少しリタイアした方も、学生の方もいます。大学生で起業する方も多いので、起業してすぐに始められますし、副業をしている方も、主婦の方もいます。新卒ですぐに自分で起業する方もいらっしゃいますし、いろいろな働き方があります。多くの企業が今、副業を受け入れていると思いますから、どのようなポジションでも、どこの国や地域にいても、田舎でもアメリカでも、始められる教育メソッドです。
インドで「ほめ育」が広まったわけ
神様を大事にする国だから
アメリカや北欧、オーストラリアなど、世界20カ国に拡大しており、インドでハマったのは、神様を大事にしてきた国だからではないかと思います。インドはなかでもとても神様を大事にしている国であるからです。
行動科学で夢に近づく
大学生は、次の自分のステージやステップをどうやって進めばよいのか、行動科学がないとわかりません。そんな中で、ほめ育はしっかり行動科学をし、褒める基準を作り、夢やビジョンに向かって何をしたら自分を褒められるのか、何をしたら夢が叶っていくのかを、3年計画で行動計画にしていきます。
これが、インドの大学の理事長や学長、学校の先生たちに「インドに足りないのはこれだ」とぴったりはまって、向こうから熱烈に、うちの教科として600人全員が受ける授業科目となりました。
これからのビジョン
人間関係の不安を越える力
学生たちが就職したり起業したりするとき、自分の人生にワクワクする一方で、不安もあると思います。その不安のほとんどは人間関係ではないかと思っています。
ほめ育は、自分を褒めたり、いろいろな人間関係を良くしたりと、乗り越えていく力をつけていくための教育です。日本で終わらず、アメリカやインドなど世界20カ国に広まっていて、AIやロボットの力を借りれば、言語の壁もなくなってきました。
日本発信で世界へ
自由に稼いで、社会貢献をし、人間関係の悩みもなく、乗り越えていく力を身につける。それを日本発信で世界中に届けていく。どこにいても、誰とでも仕事ができる。それがほめ育のよいところを見ていく姿勢だと思っており、特に学生たちに夢を与えられるような、そんな世の中を、ほめ育グループはつくっています。
個人でも学べる「ほめ育」
企業向けの研修だけでなく、個人向けのプログラムもあります。インドの授業にもなった、私の本をもとにしたA4一枚に書いていくプログラムがあり、これは動画で誰でも勉強できます。一方通行の動画教材ですけど、学生も主婦もビジネスパーソンも、誰でも学べる教材です。
動画教材で誰でも学べる
そのほか、ほめ育コンサルタントになるためのグループコンサル・eラーニングもあります。自分が起業するときに向けて勉強しながら、月額の課金プランにてどんどん仕事へ変えていく方もいます。副業として始めて、それを本業にしていく方も多いです。
学生へのメッセージ
本物の大人と時間を共にする
AIやロボットが進出し、個人の意思や信念が見えにくくなってくる時代です。だからこそ、自分の力をつけて、いろいろな大人と話し合い、ピンとくる先輩、少し年齢が離れた先輩と時間を共にしてみてほしいと思います。この人がいいなと思えたら、オンラインでもお茶でもいいので、自分の刺激になるような体験をどんどん取り入れて、本物の大人、本物の経営者と時間を共にすることをおすすめします。
20代は焦らなくていい
焦らずに、人生は長いです。20代は、様々な感情を味わうことが大事だと思います。悔しい思いをするのも大事ですし、海外にぶらっと行くのも、ボランティアをたくさんするのも、アルバイトを頑張るのもいいと思います。私は学生の頃から、本物じゃないなと感じる大人の言うことは聞いてきませんでした。本物の大人かどうかは、そうやって自分の中でわかっていくものではないかと思います。
最後に伝えたいこと
自分を信じる力を持つ
最後は、自分を信じるところに戻ってほしいと思います。自分の未来は明るいのだと、どんなことがあっても。これからいいことだけじゃないかもしれません、人生ってそんなに、ハッピーなことだけでは終わらないことも多いです。経験を積むことで、悲しいニュースも悔しいニュースも、もっと大きく感じるようになるかもしれません。それでも、自分は乗り越えていけるんだ、その力があるんだという、自分を信じるところへ戻ってほしいと思います。
1日1つ自分を褒める
力がなくても、人脈がなくても、資格がなくても、お金がなくても、何の根拠もいらないのです。自分は絶対大丈夫、乗り越える力があるんだ、と思い、1日1つ、自分を褒めてほしいと思います。
編集後記
今回のインタビューを通して、いちばん印象に残ったのは「自分を信じる」という言葉でした。私自身、就職活動を控えるなかで、根拠のない自信を持つことの難しさを感じていました。でも、原さんの「何の根拠もいらないから、自分は絶対大丈夫なんだ」という言葉には、素直に励まされました。コンサルタントという安定した立場から、あえて現場に飛び込んだ4年間があったからこそ、生まれた説得力なんだと思います。1日1つ自分を褒める、という小さな習慣から始めてみようと思います。