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「100年続く会社をつくる」 物流業界の課題解決に挑む、27歳の若手経営者

PROFILE
株式会社ライトミル ​代表取締役
​真壁 凌

営業力を武器に、20代で起業へ

学生時代は“営業漬け”の日々

大学時代は、いわゆる“普通の学生”ではありませんでした。

授業に通う頻度も多くはなく、「このままではいけない」という漠然とした危機感を抱えていました。

そんな中で出会ったのが、営業の長期インターンでした。知人からの紹介をきっかけに飛び込み、営業の世界に没頭していきます。

成果主義の環境の中で、初月から社内記録に名前が載るなど、営業という仕事に手応えを感じるようになりました。

 

起業したい気持ちは漠然とあった

「起業したい」という思い自体は当時からありました。ただ、その時点で明確なビジョンがあったわけではありません。

だからこそ、“まず挑戦してみる”という感覚で、目の前の環境に飛び込んでいった感覚に近いです。

 

30歳を待たず、早く挑戦する道を選んだ

新卒ではハウスメーカーへ入社し、その後AIモビリティ領域のスタートアップへ転職。事業づくりの最前線に身を置きながら、営業や組織運営を経験しました。

社会人2年目が終わるタイミングで独立。

最初は営業代行事業からスタートし、平日は会社員、土日は自分の事業に向き合うハードな生活を続けていました。

約3か月後、会社を退職し、完全に独立。

もともとは「30歳くらいで起業できれば」と考えていましたが、挑戦は早いほうがいいと考え、前倒しで意思決定をしました。

 

物流業界という巨大市場へ

 

営業代行から、人材事業へピボット

現在は、株式会社ライトミルの代表として、ドライバー特化型転職支援サービス「ドライバーコミット」を運営しています。

会社自体は4期目ですが、この事業へピボットしたのは4期目からで開始したばかりの新規事業になります。

そのため、感覚としては“まだ創業初期”に近いフェーズだと捉えています。

 

「2024年問題」で顕在化した人手不足

物流業界では、深刻な人手不足が大きな社会課題になっています。

背景にあるのが、いわゆる「2024年問題」です。

2024年4月から、自動車運転業務にも時間外労働の上限規制が適用され、これまで残業によって支えられていた物流体制の維持が難しくなりました。

これまで“人手不足を長時間労働で補っていた”構造が限界を迎え、ドライバー不足は今後さらに加速していくと言われています。

今は当たり前になっている翌日配送も、5年後・10年後には維持できなくなる可能性がある。

物流は社会インフラであり、この課題は私たちの日常生活に直結しています。

 

まだトッププレイヤーが存在しない市場

物流業界には、自動運転や共同配送など様々な課題解決アプローチがあります。

その中で私たちは、「人材供給」という領域に可能性を感じました。

物流業界は市場規模が非常に大きい一方で、リクルートのような圧倒的トッププレイヤーがまだ存在していない。

つまり、社会的ニーズが大きく、なおかつ伸びしろも残されている市場です。

社会課題を解決できること。

そして、事業としても成立すること。

その両方を満たせる領域として、この市場を選びました。

 

毎日、資金調達ニュースを見ている

「なぜその事業を思いつくのか」と聞かれることがあります。

新卒時代からスタートアップに身を置いていたこともあり、自然と“事業を見る視点”が身についていきました。

特に意識しているのは、日々の資金調達ニュースです。

どの領域に資本が集まり、どんな産業に未来があるのかを毎日見続けています。

ただ資本が集まることと実際に事業として成立することはイコールではないと思いますので、その中で、「自分たちが勝負できる市場はどこか」を考え続けています。

 

ブルーカラー市場の“受け皿”をつくる

「完成した会社」ではなく、「つくっている途中」を経験できる

現在、ライトミルでは学生インターンも積極的に採用しています。

ただ、単純な業務体験ではありません。

完成された会社を運営するのではなく、“会社をつくっている途中”をリアルに経験できる環境だと思っています。

将来起業したい人にとっても、まだ自信がない人にとっても、「実際のスタートアップ経営とはどういうものか」を近い距離で見られる環境です。

インターン生にも社員と同等レベルの業務を任せることが多く、実践を通じて成長できる環境づくりを意識しています。

 

10年で100億円規模、IPOを目指す

会社としては、10年以内のIPOを目標に掲げています。

売上規模でいえば、100億円規模の会社を目指しています。

物流業界には、まだまだ解決されていない課題が多く存在しています。

まずはドライバー領域で深く価値を出し、その後は工場、建設、施工管理など、エッセンシャルワーカー領域全体へ展開していきたいと考えています。

さらに、人材紹介だけでなく、SaaS開発や採用支援など、業界全体の生産性向上に関わる事業も展開していきたい。

ブルーカラー市場における“インフラ企業”になること。

それが、私たちの目指す姿です。

 

「営業職・事務職の受け皿」になる時代が来る

今後10年、20年で、働き方や産業構造は大きく変化していくと思っています。

営業職や事務職として働いていた人が、物流や建設といったブルーカラー領域へキャリアチェンジする流れも増えていくかもしれません。

そうした時代の中で、挑戦する人たちの“受け皿”となれる会社でありたい。

その想いを持って事業を展開しています。

 

学生へのメッセージ

とにかく、一歩踏み出してみる

インターンでも、学生団体でも、アルバイトでも構いません。

まずは何かに挑戦してみることが大切だと思っています。

今はSNSやインターネットを通じて、挑戦できる環境はいくらでも見つかる時代です。

だからこそ、まずは飛び込んでみる。

その経験が、将来の選択肢を大きく広げると思います。

 

結果を出している人を、素直に真似する

成果を出す人には、必ず理由があります。

なぜその人は結果を出せているのか。

そこを自分の頭で考え、素直に吸収することが大切だと思っています。

ゼロから全てを生み出そうとしなくてもいい。

本やYouTube、周囲の先輩など、学べるものから素直に学び、まずはそのままやってみる。

その積み重ねが、結果につながっていくのではないかと思います。

 

編集後記

同世代の経営者の言葉は、こんなにも具体的なのかと驚かされました。「2024年問題」という社会課題を起点に、競合の少なさと市場規模まで冷静に見極めて事業を選ぶ。その判断の裏には、毎日欠かさず資金調達のニュースを追う地道な習慣があるそうです。なんとなく起業に憧れている自分にとって、「早いうちに挑戦したほうがいい」という一言はとても重く響きました。100億円、IPOという数字を当たり前のように口にされる姿に、ブルーカラー市場の「受け皿」になるという確かなビジョンを感じます。挑戦の第一歩を、まず踏み出してみたくなる取材でした。