高校時代に感じた、情報のなさ
IBコースに進学した
高校時代、私は「国際バカロレア(世界共通の教育プログラム)」を導入しているコースに通っていました。当時はまだ非常に珍しいカリキュラムだったため、受験に関する情報がとにかく少なくて。海外の大学への進学を目指して必死に挑戦していたのですが、最終的には経済的な理由も重なり、進学を断念せざるを得ませんでした
卒業生の声が聞きたかった
全体的に、もっと卒業生の話が聞きたかったなという思いがあったんですよね。国際バカロレアそのものが日本に導入されて間もない時期で、私が高校生だったころは、卒業生がほとんどいなかったんです。もっと情報が欲しかったなという思いが、起業のきっかけになりました。
IBアカデミーという場所
国際バカロレア特化「IBアカデミー」の挑戦
現在は、すべてオンラインで完結する教育スクール事業をおこなっています。海外大学やインターナショナルスクールへの進学を志すご家庭を対象に、世界を舞台に挑戦する子どもたちの可能性を広げる、最先端の教育プログラムを提供しています。中でも「IBアカデミー」というサービスが、国際バカロレア教育に特化したオンラインスクールになっています。ほかにもSAT対策など、新規事業としていろいろなスクールを立ち上げているところです。
アウトプット型の教育
IB教育を一言でいうと、アウトプットの教育なんですよね。日本の教育は結構詰め込み型と言われていて、実際、小中高で学んだことが社会人になってもあまり役に立たないよねという声もあると思います。IBはそこと少し真逆で、ある程度インプットもしつつ、プレゼンテーションをしたり、自分の意見を論文として書いたりというのを、高校生のうちからおこなっていくカリキュラムなんです。
大学のように、自由に好きな科目を6科目選べたり、各科目で卒業論文のように自分でテーマを考えて、実験方法も自分で考えて、レポートも英語で書いていったり。そういうことを高校生のうちから経験していきます。
800人の家庭を支えてきて
ニッチだからこその感謝
今年で三期目になります。やりがいとしては、かなり多くのご家庭をサポートさせていただいて、今のところ800人ほどの実績があります。ものすごくニッチな界隈だからこそ、本当に感謝の言葉をいただけることが多いんですよね。マーケティングもYouTubeなど、すべてオーガニックで集客しているんですけど、この情報発信も含めて、「うちしかいない」と言っていただけることがあって、確実に人の役に立っているなという感覚があります。そこにすごくやりがいを感じています。
社名に込めた思い
社名は「先輩を繋げる」というところからきています。何事も挑戦だと思うんですけど、その挑戦をして成功した先輩の話を聞きながら、その人から学び、伴走して挑戦を実現していく。そんなコンセプトでやっています。
生徒さんは今、海外が4割、国内が6割くらいです。海外はナミビアやエジプトなど、結構マイナーな国からも来てくれていて、国内も含めて小中高生が多いですね。
200人の講師と歩む組織づくり
聞く社長でありたい
業務委託の講師の方も含めると、現在200人ほどいます。マーケティングや営業などの内部のメンバーは50人くらいですね。マネジメントで大事にしているのは、できるだけ相手の話をしっかり聞くこと。「聞く社長」でありたいと思っていますし、いつでも意見を言える存在でいたいんです。いっそのこと、周囲にいじられるくらいの親しみやすさを持っていたいと思っています。上からの指示で押さえつけるようなトップダウン型ではなく、メンバーと同じ目線で並走できるリーダーでありたいですね。
これから目指す場所
教育業界のインフラへ
今後の展望としては、より教育業界のインフラのような、上流の部分に関わっていきたいと思っています。今は塾として、SAT専門塾なども含めて横展開している段階なんですけど、もう少し先では縦の方向、たとえばインターナショナルスクールへの登壇を進めたり、文部科学省のようなところとも連携をしつつ、教育業界に変化を起こせる会社になっていきたいなと思っています。塾はどうしても一対一の関わりになるので、そこをインフラレベルまで広げていきたいという思いがあります。
日本の存在感を大きく
もう一つ、弊社は教育全般というよりは、グローバル教育や国際教育に着眼しています。日本人そのものの、世界における存在感をもっと大きくしていきたいという思いがあるんです。IB教育の卒業生はかなりの確率で海外大学に進学するので、そうやって海外を目指す日本人を増やしていくことで、日本の存在感を強めていくところにも貢献できたらと思っています。
今の教育に思うこと
受験のためだけじゃない
今の教育に対しては、正直いろいろ思うところがあります。どうしても大学受験のためのすべて、みたいになってしまっている部分があって。本質的にはそこではないはずなんですよね。もっと人間的な成長や、大学を卒業したあとにも役に立つような教育内容であるべきだと思っています。少子化もあって、学校側も差別化のためにいろいろな取り組みをされている印象があって、それ自体はいいことだと感じています。いい大学に行くという話ではなく、卒業したあとに役立つ知識を学べる場が増えるといいなと思います。
挑戦を考える学生へ
一番リスクが小さい時期
学生時代は、まだ結婚していなかったり、子どもがいなかったりする方が多いと思うんですよね。自分の決断によって影響を受けるのは自分しかいない、つまり一番リスクが小さい時期なんです。やりたいと思っているけれど挑戦できていないことに、フルコミットで取り組むと、人生を切り拓いていけるんじゃないかなと思っています。
環境を変えてみる
一歩を踏み出すために大事なのは、コミュニティだと思っています。身近な人が起業していると、周りもどんどん起業していくということが結構あるんですよね。私自身も、起業への一歩がなかなか踏み出せなかったんですけど、学生起業家のコミュニティに身を置く中で、良い意見をたくさんいただいて、後押しされました。
休学という選択
私がよくおすすめしているのが、休学です。私自身、就職活動をするかどうか結構迷っていた時期があって、学校を一年休学して、一旦結果が出たらそれで一本でやるし、出なかったらまたタイミングを変えようと決めて動きました。決めきれない人は、なぜ決めきれていないのか、自分なりに原因を分析してみるといいと思います。私の場合は、就職活動の時期が迫ってきていて、挑戦するにしても遅すぎるんじゃないかというのが、決めきれなかった要因でした。心配な気持ちを全部無視して挑戦することもできると思うんですけど、私はしっかり自己分析をして、対策を考えたうえで挑戦したいタイプなので、そこはおすすめしたいです。
一緒に挑戦してくれる人へ
このインタビューを読んでくださった方で、弊社で少し働いてみたいと思った方がいたら、ぜひご連絡いただけたらと思います。国際バカロレア教育について知っているという方は、なかなかいないので、ぜひ一緒に何かできたらうれしいです。公式の指導だけでなく、Instagram、YouTube、TikTokなどのSNSマーケティングもいろいろやっているので、そういうところを一緒にやっていくのも大歓迎です。
編集後記
吉田さんのお話を伺って、自分自身の「情報がなかった」という原体験が、そのまま事業のかたちになっていることが印象的でした。ニッチな領域だからこそ生まれる感謝の言葉や、「聞く社長」でありたいという姿勢からは、組織づくりへの誠実さが伝わってきます。休学という選択を含め、迷いながらも自己分析を重ねて決断してきた過程は、挑戦を考える学生にとって大きなヒントになると感じました。