バンドマン時代、そして起業のきっかけ
メンバーとの解散が転機に
もともとはバンドマンをやっていました。全国ツアーも回っていて、もうすぐデビューだよというところまで話が進んだこともあったんです。ですが、よくある方向性の不一致で解散してしまいました。どんなジャンルでどう進んでいくかという部分でメンバー内の意見がまとまらず、そのまま解散という結果になったんです。
作曲は自分、稼ぎはみんな
解散後、所属していたレーベルから「ソロアーティスト用の曲を作ってほしい」と頼まれ、曲を作って提供するようになりました。振り返ってみると、バンド時代は全曲を私が作っていたのに、売り上げはメンバー全員で分配していたんですよね。それなら会社を作ってしまえばいいんじゃないかと思い立ち、作曲会社を立ち上げました。これが弊社のはじまりです。
音楽制作から人材ブランディングまで
ワンストップで音楽事業を展開
弊社では「音楽に尽くす。」という経営理念を掲げており、メインブランドの「サウンドプラス」では音楽制作をはじめ、プロモーションビデオの制作や、コンサートなどイベントの企画運営・音響も手がけています。加えて、アーティストのタレント管理や著作権印税の管理なども行っています。
従業員と一緒に歌詞を作り、レコーディングから出演まで手がけて社歌のミュージックビデオを制作する「エンサウンド」というブランドを展開しています。また、ヒップホップ・R&B・レゲエなどクラブサウンド専門のビート制作を手がける「BEATPLUS」というブランドもあります。
経営者とともにブランドをつくる
企業のブランド支援では、経営者と一緒に話し合いながら現状を分析し、どのようなブランドとして打ち出していくかを考えるところから伴走します。企業ロゴやWebサイト、サービス説明動画の制作を、あわせて手がけることも多いです。
多角化経営で、依頼主が輝ける会社へ
伴走しながら多角化を進める
今後のビジョンとしては、依頼してくださる方々が輝けるようになるために、弊社自身もいろいろなブランドを増やしながら多角化経営を進めていきたいと考えています。
自社の認知拡大が課題
一方で課題もあります。自社のブランドをもっと強めて、認知につなげていく部分はまだまだ強化が必要だと感じています。どの業界の企業に対しても「伝える」という部分が一番難しいと、あらためて感じているところです。
音楽が身近にあった子ども時代
両親ともに教員、家には合唱曲が流れていた
音楽は小さいころからずっと身近にありました。両親がともに学校の先生をしていたこともあり、合唱コンクールで歌われるような曲がよく家で流れていたんです。家庭の方針で必ず音楽を習うことになっていて、トランペットとピアノを習っていました。小学6年生ごろからはギターも始めています。大学では軽音楽部に入って勉強そっちのけでバンドに打ち込んでいて、大学生らしく楽しく過ごしていました。
好きなことに挑戦してほしい
会社を経営する立場から学生に伝えたいのは、給料や環境といった条件だけで進路を選んでほしくないということです。好きなことに挑戦したほうが、絶対に楽しいと思います。楽しまなければ人生は損なんじゃないかと思うので、自分のやりたいことをやってもらいたいですね。
ワンストップと実績が、弊社の強み
作曲から流通までひとつの窓口で
自社の強みは、作詞、作曲からレコーディング、マスタリングという制作工程はもちろん、プロモーションのための映像制作、全国流通、著作権管理団体への登録まで、ワンストップで対応できるところです。写真撮影やデザイン制作もあわせて手がけられるので、音楽を必要とする企業やアーティストの依頼を一式で受けられます。
制作の工程では、ドラムやベース、ギターといった楽器ごとに専門のメンバーが担当します。ひとりですべてを手がけるクリエイターも多いなか、楽器ごとの専門性は弊社の強みだと思っています。
20年以上の実績が安心感につながる
そしてシンプルに、社歴が20年以上あることも強みのひとつです。実績もたくさん積み重ねてきているので、ゼロから何かをつくる依頼をする際にどんなものが仕上がるのか不安に感じる方にも、安心していただけるのではないかと思います。
案件としては、ビックカメラのCMソングや店舗内BGM、JR池袋駅の発着音の制作なども担当しました。名古屋グランパスの公式サポートソングを制作した際には、スタジアムの現場に立ち会わせてもらい、選手たちが目の前にいる中で楽曲が流れる瞬間を体感しました。あのときは本当にテンションが上がりましたね。
編集後記
今回、柳町さんのお話を伺って、バンド解散という挫折をそのまま起業のきっかけに変えていく行動力に驚きました。作曲から流通まで一式を担う体制や、20年という歴史に裏打ちされた実績は、簡単に真似できるものではないと感じます。「好きなことをやってほしい」という学生へのメッセージも、実際に音楽ひと筋でやってきた柳町さんだからこそ、説得力を持って響いてきました。今後の多角化経営がどのように広がっていくのか、とても楽しみです。